大好き!!
□お仕事
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バイト初日ということもありみんな優しかった。
時折時計を見てはもう寝る時間じゃんと呟いてた。
それを聞かれるたびに兄に叩かれた。
私の仕事は楽だ。
お酒を頼まれたら運べばいいだけだから。
唯一女子だとゆうのに客のおじさんたちは
オカマに夢中なのもあり
とても気が楽だったりする。
ショータイムとなると兄たちは舞台に上がり踊ってた。
それを見てはひとり涙を流し笑ってた。
明け方。
店は閉店した。
「お疲れ様。お給料はお兄ちゃんと同じ日に渡すから安心しなさい。」
「俺日払いがいいんだけど。」
「我儘を言うな。給料もらった瞬間トンズラするお前に西郷さんは払わんぞ。」
「ヅラ。お前だって日払いでトンズラしてんじゃねェか。」
「ヅラじゃない。ヅラ子だ。」
「これからよろしくね。あ、そうだ。」
西郷さんは思い出したかのように私に言った。
「あんたの名前ね。イモコに決定したから今度から名前聞かれたらそう言いなさい。」
『イモコ!?』
「妹だしわかりやすいでしょ。」
兄の妹だからイモコって。
小野妹子的な感じで名づけられたのかと思ったわ。