大好き!!

□でにーず2
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目を覚ますと兄の泣き顔が目に入った。

「馬鹿っ!!」

ぎゅぅっと抱きしめ、ほら、お礼を言いなさいと言われた。
あ、さっきいた人だ。
頭を下げると、兄はごめんなさいねと謝った。

「この子、今ちょっと声が出なくて。」
「いえ。それより飴代くれませんか。握って離さなくて俺が払ったんだけど。」
「あぁ、そうね。」

兄の手にはレモンキャンディーの袋があった。
じっと見ていると、兄はありがとうと笑った。
笑った後泣いた。

「っ、私の為に、ありがとうね。」

つられて私も泣いた。

兄は運んでくれた人を見送ると言い部屋を出て行った。
私は布団に戻りまた眠った。

起きて朝が来た。
リビングに向かうといいにおいが。
もう兄が帰ってるのだろうか。
居たのは昨日の人だった。

「よう。話は聞いたぜ。」

首をかしげていたら喉を指さし、

「まぁなんとかなんだろ。まずは人とのコミュニケーションだ。」

そう言いテーブルに朝食を並べてもらった。
知らない人と朝食なんて…と思ったけど
外に出らなくなって他人と話すのは久しぶりだった。

会話できないんだけどね。
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