大好き!!
□メボム扱い
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「行った?」
「あんたまだいたの。いったわよ。」
二人を見送る兄の前に帰ったはずの銀時が戻ってきた。
「よく出かけるじゃん。」
「そうね。沖田君には感謝しなくちゃいけないわね。」
「…そうだなぁ。」
ちょっと昔を思い出す二人。
あの頃は手も付けられないほど病んでいた妹。
両親が死んでしばらくは普通だったが
半年程して急に一言も話さなくなり
部屋からも出てこなくなった。
兄も思い悩み元々していた仕事を辞め、
妹の様子を見ていたが心が折れそうになった所を
向かいの万事屋に頼むことにした。
昔みたいに笑ってほしい。
そう言った兄の顔を今も万事屋は覚えている。
「あんたもありがとうね。」
「俺はほとんどなにもしてねぇよ。」
「そうでもないわよ。」
「つかオカマバー辞めて普通の仕事に戻ったら。」
「ダメダメ。西郷さんにはお世話になったもの。」
「…いやはまってんだろ。」
「…ばれた?」
「まじかよ。」
「あんたもまた戻ってきなさいよ。パー子。」
「戻るかよ!!」
「まぁ、今はもうこの話はしなくていいんじゃね。」
「そうね。今がいいならそれでいいものね。」