けんもほろろ

□七 正月
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雪道を歩いて帰っていると
後ろからザクザクと聞こえる。
さっきから聞こえてるんだよね!!
てゆうかあいつってわかってるんだけどね!!

『…あーもう!!なんなの!?』
「…なんででしょ。」
『知るかぁぁ!!』

あぁ、あれか。
私がちゃんと屯所に帰るかここまで確認しに来るのか。
くそ。
ちゃんと帰るに決まってるじゃん。

「なぁ。おい。」
『…何。』
「団子。」
『団子?』
「行こ。」
『は…』

団子を食べに私と行くの?
私だよ?

『…』
「開いてるとこあっから。」

ついてこいと言うようにスタスタと歩き出した。

「…」
『奢りませんよ。』

あーあ。
なんで私もついてっちゃうかな。
嫌なこと言われるってわかってんのに。
てゆうかさっきもう言われたけど。
団子屋について、二人分の団子を頼む。
黙々と食べる私たち。

『なんか団子が…固い。』
「寒いからな。」

ならなんで団子食べに行こうって言ったんだよ。
ぼけーっとしてると、目の前にパトカーが止まった。

「…何してんの。」
「見てわかんないの?お団子食べてるの。」
『お仕事終わりですか?』
「おう。お前も帰るぞ。帰って新年パーティーって。」
『昨晩は年越しパーティーでしたよね。』

どんだけパーティー好きなのとか思いながら、
しかたがないので奴の分の代金も払い
軽く会釈をした。
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