けんもほろろ

□壱壱 追手
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テレビを見てビックリした。
多分、私に懸賞金がかかってる。
何をしたのか全く分からないけど、
天人に狙われている。
これはどうしたもんかと、腕を組んで考えた。

「あなた、何したの?」
『身に覚えがないんですよね。なんだろう。』

探している天人がどんなのかもわからない。
私の村に薬を撒いた天人なら、
生きている私が珍しくて攫いに来るだろう。
いや、殺されるのかな。
よくわかんないな。

『うーん。ちょっと近藤さんの所に行ってきますね。』
「別にいいけど。早く帰ってきてよね!」
『はぁ。え?私たちいつ友達になったんですか。』
「友達にいつなるかなんてないわ。会った瞬間から友達よ!!!」
『敵視されてた気がするんですけどね。』

まぁいいかと、部屋を出て近藤さんの所へと向かった。

『近藤さん、入ります。』

襖を開ければ、中にはもう土方さんと沖田さんがいた。
テレビを見たのだろう。
顔を顰め、私を見ている。

『テレビの事なんですけど、私の身の上話聞いてもらえますか?』

近藤さんは静かに頷くと、私の話を静かに聞いてくれた。
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