けんもほろろ

□拾 天人
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今日の私は不機嫌である。
さかのぼること1時間前。

『あ、神楽ちゃん。』

公園で定春の散歩をしていた神楽ちゃんと遭遇。
万事屋一家総出でお散歩らしい。
しばらく一緒に遊んでいたら、
奴に女が飛びついてきた。

「銀さぁぁぁん!!!」
「っだー!!なんでこいつがいるんだよ!!離れろ!!」
「相変わらずそっけないわね!!でもそこがいいのー!!」

なんとゆうか、その女の人に目が行ってしまい
凝視していた。

「…何見てんだよ。」
『え、あ、別に…』
「ちょっと、あなた銀さんのなんなの。」
『え』

ただ見ていただけなのに、突然敵視をされる。
そんなこと言われたって、なにって、なんでもないんですけど。

『私は神楽ちゃんのお友達です。別にその人となにかあるわけじゃないです。』
「そうなの?ならなんで見てたのよ。」
『物好き…いやあなたが不思議だなと。』

あやうく物好きな人がいるんだなぁと言いそうになった。
奴はこのことに気付いたらしく、私を睨むと
さっちゃんと呼び、女の人を抱き寄せた。

「あいつこうゆうの羨ましいんだよ。」
「やだっ、銀さん!!みんなが見てるわ…」
『…。』

なんだよ、何が言いたいんだ。
二人にかまうのもなんだか癪なので
神楽ちゃんの元へと走って行った。
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