いつわり短編

□大きくなったら
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「ぼくね、おおきくなったらねやとけっこんするんだ!」


糸目の奥に隠れた小さな瞳を瞬かせてあなたは言った。


「じゃあわたしはうつほさんのおよめさんになる!」

「うん!ねやはぼくがしあわせにするからね!」


そう約束したあの日から、私達は時の進むまま大きくなって、沢山の事を学んで、大人になった。

そして、今あなたは私にもう一度プロポーズをする。


「閨、ワシと結婚してくれへんか?」


らしくない、大きな花束を抱えて、あなたは私に二度目のプロポーズをした。


「ええ、もちろんですわ」








ーENDー
(あの日の約束をもう一度)

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