モノクロ少年少女

□熱
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「なっ……てめぇ、そんなチビでブスな奴の何処が好きだって言うんだよ!?」
「あ、うっきょん駄目だよそれ言っちゃー?いくら本当の事だとはいえ、口に出して言っちゃ駄目だよー」

右京と茅による言葉の槍に、もはや気絶寸前の呉羽を蝶々がなだめる。

「ちょ……蝶々……私…も……」
「大丈夫ですわ呉羽姫!!蝶々は思ってても口に出しませんわ!!」

蝶々による、まさかのトドメにより、呉羽はその場に崩れ落ちた。

「わ……ちょ…呉ちゃん!?」
「あは…は…は…」

そのまま、呉羽は気を失った。





「…………?」

ぼんやりと瞼を開けると、白い天井が目に入った。

「……ここ……」

身体を起こそうとするも、力が入らない。
しかも、頭は重く、身体はだるい。

「あら?目覚めた?」

保健の先生だろうか。白い白衣を来た女性が私の顔を覗きこんでくる。

「大丈夫?」
「あ……あのここは…」
「あぁ、ここ?ここは隠れ家よ」


隠れ家……?
あ……保健室のことか……。


「え……何で隠れ家に…」

すると保健の先生は、溜め息をつき、半分呆れ顔をして、こう言った。

「貴女……熱出てたのよ?しかも、38度も……」
「熱……?」


あぁ……
だからこんなにだるいのか……。
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