ソウルイーター

□儚き夢
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「ソウル……」

「マカ!?」


ここにはいない筈のパートナーが
目の前で泣いている。


「私……もうソウルとは一緒にいられない……」


え……?


「さよなら……」

「ま…待てよっ!!おいっ!!」


訳が分からない。
でも俺の声はまるで届かないようで……


「マカっ!!!マカァァッ!!!」


そして彼女は暗い闇に消えていった。


「彼女がいなければ何も出来ないのか……?」


いつの間に現れたか……


「っ……兄貴!!マカをどこへやった!?」

「俺は知らない……」

「ふざけんな!!てめぇ」
「おい」

俺の言葉を遮り、兄貴は一番聞きたくなかった言葉を発した。




「お前……」


















「弱いな」























「あああぁぁぁぁぁぁぁああっ!!!」

「わぁっ!!」


……息が荒い……。
心臓が破裂しそうな程、
速く動いてる……。
冷や汗が止まらない……。


「はぁっ……はぁっ……はぁっ……」
「大丈夫……ソウル…?」

マカが心配そうな顔で
俺の顔を覗きこんでる。

「はぁ……は……マ……カ?」
「うん……うなされてたよ…?」


うなされてた……?


「何か怖い夢でも見たの?」


怖い夢……
違う……


「バーカ。お前じゃねーんだから、怖い夢なんかでうなされるか!」
「なっ!!心配してあげてるのに!」


でも……


「…少し怖かったかな……」




君が俺の前からいなくなる……
そんな夢……




「マカ………」


………マカ…………

マカッ…………


『ギュウッ……』

「ソウルッ!?」
「ごめん……少しだけ……」




ソウルは震える肩でマカを抱き締めた。




-END-
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