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【No.1:スポーツテスト】
[ver,青学]
おはようこんにちはこんばんは?
青学テニス部のマネージャー、春風夕月です!
今日は一部のレギュラーメンバーのスポーツテスト分析結果を、みんなにお知らせしたいと思います♪
夕『と、いうわけで!おっはよーみんな!!』
リョ「いや“というわけで”ってどういうわけ?」
夕『リョーマ!細かいこと気にしてたら身長おっきくならないよ?』
リョ「大きなお世話っす!」
不「おはよう、夕月」
海「ウス」
夕『不二先輩!薫くん!おはよー♪』
菊「おっはよー夕月ちゃん♪スポーツテストの分析結果出たんだって?」
夕『うん!一部の子の分だけね?英二先輩の結果は出てるよ!』
菊「よっしゃー!楽しみだにゃー!」
部室に来るとみんなもう待ちきれない様子でスポーツテストの話題で持ちきりみたい。
乾先輩もデータを採るためかノートの準備してるし。
今日は土曜日だから、ユニフォームで学校に来ているみんなは余分な荷物だけロッカーに置いてテニスコートへ向かう。
…って、あれ?
今日土曜日だよね?部活まだ始まってないよね?
夕『なんでリョーマがいるの!?』
リョ「先輩、それ今言う?」
桃「ははっ!越前のやつ、いつも寝坊してるからそりゃ驚くわな」
夕『桃ちゃん!リョーマが!いる!部活まだ始まってないよ!?明日雪とか槍降るのかな!?』
リョ「…失礼な。俺だってたまには早く来ますよ」
大「越前、“たまには”じゃなくて、いつも早く来るべきなんだぞ」
夕『あ!おはようございます!大石先輩』
大「おはよう夕月ちゃん。そろそろ手塚が集合かけると思うから、分析結果用意しといてくれるかい?」
夕『もちろんです♪任せてください!』
そうこう言ってるうちに、手塚部長が集合をかける。
私はみんなの分析結果を持って急いでテニスコートに向かった。
夕『おはようございます!手塚部長』
手「おはよう。春風、分析結果を発表してくれるか?」
夕『はい!』
ファイルに綴じてある分析結果を開く。
今回先に分析結果が出たのはリョーマ、英二先輩、薫くん、桃ちゃん、タカ先輩だ。
夕『じゃ、先に3年生の英二先輩とタカ先輩から行きまーす!』
菊「ほいほい♪」
河「お願いするよ」
夕『まず、今回英二先輩は前回に引き続き、キングオブ柔軟性!!』
菊「おっしゃー!!」
不「やっぱり英二には敵わないね」
乾「アクロバティックは柔軟性がなければ出来ないからな」
不二先輩が楽しそうに笑い、乾先輩もノートにメモをしている。
なんだかんだ言ってあの二人が一番怖いんだよねー…。
夕『ただ、脚力に比べると腕力がやや低いようなので、その辺を鍛えるとプレーの幅がもっと広がると思いますよ!』
菊「OK!ありがとう、夕月ちゃん!」
夕『で、お次はタカ先輩!』
不「はい、タカさん」
河「よっしゃああぁぁぁ!!燃えるぜバーニング!!!」
夕『同じく前回に引き続き、タカ先輩はキングオブパワー!』
河「うおっしゃあ!!」
夕『なんと握力は新記録!60.5!』
桃「す、すげぇ…」
リョ「まさに馬鹿力っすね」
いやいやほんと、リョーマの言う通り。
ハンドボール投げ52Mって…桃ちゃんすら41Mなのに…。
夕『けど、反復横飛びや50M走が苦手みたいですね。瞬発力も大切ですよ』
乾「なら、これからはそのように練習メニューを作ろう」
河「オラオラオラ!!どんとこーい!!!」
夕『で、2年生の桃ちゃん!』
桃「お!やっときたか!」
夕『今回、桃ちゃんはキングオブ跳躍力に輝きました!』
桃「よっしゃあ!!」
夕『いや、もうね、この部活立ち幅跳び200cm越えが当たり前になってきて、だんだん人間に思えなくなってきた私ですよ』
リョ「なに言ってんの。夕月先輩だって200いってるくせに」
夕『私はギリギリ200を行ったり来たりよ!しかも今回198cmだったし!なにこのビミョーな数字!四捨五入していっそのこと200にしてよ!』
リョ「…いや、俺に言われても…」
まったくもう…立ち幅跳びは自分の身長越したらいい方なんだよ!?
なに?みんなの身長2m越してるわけ?てかリョーマが2m越してるのが一番ムカつく!!
夕『で、桃ちゃんは全体的に高い評価が出てるから、あとはその身体能力をコントロールして、テニスに反映させることが必要かな』
桃「おう!ありがとな!」
夕『次は薫くん』
海「おい、いい加減名前で呼ぶのは…『キングオブ持久力!!』…」
不「ふふっさすがの海堂も夕月の勢いには勝てないみたいだね」
海「不二先輩…」
夕『ちょっと薫くん、聞いてる?
横への動きは文句ないから、あとはダッシュ力をつけて前後の動きを重視して鍛えるといいよ!』
海「…ああ。わかった」
夕『じゃあ終わりで』
リョ「ちょっと、夕月先輩?」
夕『チッ』
リョ「…喧嘩売ってるんすか?」
リョーマのくせに、キングに輝くとか許せないし!
なに?キングオブ瞬発力って!!
瞬発力なら私だってあるし!リョーマに負けないし!男女合同だったらキングオブ春風夕月だし!
リョーマの課題なんて筋力と身長アップよ!?あんなヒョロっとして身長低いからパワーが劣るのよ!
もっと乾先輩の言うこと聞いて牛乳飲めだし!!
乾「やっぱりか…越前の身長アップは必要だな」
夕『え?乾先輩エスパー?それとも読心術でも使えるの?』
菊「夕月ちゃん、全部声に出てたにゃー」
夕『え!?嘘!!?』
リョ「っていうか、キングオブ春風夕月ってなに?先輩バカじゃないの?」
桃「よっぽど越前に負けたくねーんだな」
海「確かに、わからなくもねーが…」
夕『………』
リョ「夕月先輩、そこまで言うならあとで付き合ってくださいね。俺がヒョロっとして身長低いだけじゃないってこと、たっぷり教えてあげますから」
夕『ひっ…い、いやああああぁぁぁぁぁ!!!!!!!』
全「「「「「「「(気にしてたんだな…)」」」」」」」
―END―