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□지켜줄게 *ジキョジュルッケ° 守ってあげるよA
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「じゃあなー」

少し長引いた義が終わり、友達に別れを告げ、他の講義を受けていたウヨンを探す。



「あ、」

ウヨンは俺を探すように、キョロキョロと辺りを見回していた。



「ウヨンー!」

少し大きな声で、ウヨンを呼ぶと、
ウヨンはすぐに振り向いて、俺の姿を見つけると、不安そうだった表情が、一瞬にしてぱっと明るくなった。

軽く手招きすると、ウヨンはヒョコヒョコと走ってきて、俺に、いつもの笑顔を見せた。



「あぁ、良かったー。先に帰っちゃったのかと…」

帰ってなかったんだね、良かったよ、と、ホッとため息をつくウヨン。

そんなウヨンに
「帰るわけ、ねえだろ…」
と、言って、ウヨンの手を、軽くにぎると、

ウヨンは、「そっかぁ…ジュノは優しいもんね」
と、笑顔で、ぎゅっと俺の手を握り返した。

ウヨンの手の温もりが手のひらから、伝わる。



顔を緩ませて、ふにゃりと可愛らしい笑顔を向けられると、思わず、きゅんと胸が高鳴る。



「…ほら、早く帰るぞ」

胸の高鳴りを隠すようにウヨンの手を引いた。

ウヨンは、俺に黙ってついてきた。


「ねえ、ジュノ…?」

少し歩いたところで、遠慮がちにも、ウヨンが俺に話しかけて来たから足を止める。

振り返って見えたウヨンの表情は、申し訳なさそうだった。

「どうした?」

そう尋ねるとウヨンは、俺と手を繋いでいない方の手で頭を掻いて、

「あのさ…今日も泊まらせてもらっていいかな?」

と遠慮がちに言った。



「ああ、別にいいけど、」

そう軽く返すと、
ありがとう!ジュノ!と、またふにゃりとした笑顔に戻った。



「ごめんね、ジュノ…こんなんじゃ、家にも帰れなくて」

そう、絆創膏に手を当てて、苦笑いをするウヨン。

「そうだな、ウヨンの母ちゃんには、俺から言っとくよ。
しばらく俺の家に泊まるから、心配しないで下さいって。」

「ごめんね、いつも…」

「いい。気にすんな。ウヨンの母ちゃんにはお世話になってるから。

それに、お前の怪我みたら、心配させちゃうからな。」



「うん…」

ウヨンはうつ向いていた。

俺はそんなウヨンの頭を慰めるように、そっと撫でた。




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