青の部屋

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それはね………



「揚羽の説教です。」
「何わけのわからない事言ってんの!捻り潰すぞこの屑ッ!」
「はい…。」
現在、お説教中です。
かれこれ3時間は経っている。
と思う…。
「あの、足が…」
「あぁん?」
「なんでもありません。」
ずっと正座のままなので足がもう限界…。
でも、動いたら確実に死ぬっ!
見てくださいよ揚羽の右手。
包丁持ってますよっ!
さっき研いでましたからかなりグッサリといくでしょうに…。
こんな事になったのもバリバリ前回使い魔になった悪魔のせいなんだけど…。




約3時間前のこと…




恐る恐るイブリースとアザゼルを連れて遼に帰ってみた。
ガチャリ。
「ただいm「おい。テメェ説明しやがれ。」!?」
扉を開けたら目の前に包丁を持った揚羽がすごいオーラを放ちながら立っていた。
うん。ものっそい怖い。
今までで一番怖い。
チラリと揚羽の後ろを見るとやはりあの3人がいた。
ていうか、くつろぎ方ハンパねぇ!
まるで『自分の家ですが何か?』と言ってるような感じ。
少しは遠慮しろよっ!
「余所見してんじゃねぇ。あれはどういうことだ。あぁ?」
「あー…えっと、実は…」
と今までのことを全て話すと右手に持ってた包丁を私の顔に向けた。
「ちょっ!包丁あぶなっ!」
「こっち来な。」
ガッ!
「うわっ!」
無理矢理部屋の中へ放り込まれた。
「正座!」
「はい。」
これは…、説教っぽい…。



という感じで説教が始まってしまったんですけど、1時間前イブリースが止めようとしたはいいものの『てめぇは黙っとけ!』と言われて『これは、手がつけられない。』と思ったのか素直に黙ってしまった。
アザゼルは気が弱いため、揚羽の怒りを見て縮こまってしまっていた。
あぁ…、これいつまで続くんだろう?
そう思ったそのとき…。
「おい。」
「は?だから黙っててっt「それくらいにしとけよ。」……。」
「へ?」
「もういいだろ?俺らが無理言ったんだから、そいつは悪くねぇよ。」
エギュンがそう言うと揚羽は『はぁ…。』と大きくため息をついた。
「分かったよ。悪魔に情報提供すんのは許せない、でもあんたのお人良しさに負けた。」
揚羽はそう言うと包丁をしまった。
「揚羽ごめんね!私、揚羽に相談せずに使い魔連れてきちゃって…。」
「もういいよ。あんたのことはあんたが決める事だから。ウチが口出ししたらいけないよね…。」
そう言うとニッコリと笑った。
「ほら、エギュンにお礼言ったら?」
「そうだ!エギュンありがとぉ!」
「うるせぇ。人間にお礼言われる筋合いなんか…「でも、庇ってくれたじゃん。」っ…。」
このとき私は思った。
『さては、こいつツンデレだな?』と。
「あ。言っとくけど、あんたら木葉に手出したら容赦なくぶちのめすから。」
「揚羽、笑顔が黒いよ…。」
目が笑ってません。
「気のせいじゃない?あ!ていうか、あんた達どうやって入ったの?正十字学園はフェレス卿の結界で固められてるのに…。」
「気合で!」
「いや、無理だからっ!」
「嘘だよ。秘密の抜け道があるの!」
「マジかよ…。」













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