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□お風呂
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ある日、晋助がびしょ濡れで船に帰ってきた。
「…帰り、雨に降られちまった。」
タオルで髪を拭いているけど、たぶん気休めにしかならない。
お風呂に湯をはって、新しいタオルを持ってソファに座っている晋助に渡した。
「…水も滴るいいおとこ。」
「なんか言ったか?」
「なんでもない。」
それにしてもなんかエロい。
一言で表すなら妖艶というやつ。
じっと見つめていたら晋助が身震いした。
「寒い?お風呂もうちょっとかかるかも…。」
とりあえず温かいお茶を入れる。
晋助はそれを飲み干し、湯呑みを置くと、横に座るあたしを引き寄せた。
「…人肌、あったかい?」
「だいぶマシだ。」
そう言うとまた強く抱き締められる。
ちょっと恥ずかしくなってきたから、
あたしも晋助をぎゅーってした。
そしたらあたしの首筋に顔をうずめてきた。
「んっ…しないからね、晋助風邪引いちゃう…。」
「…わかってらァ。」
嘘だ。絶対嘘だ。止めなかったら絶対してた。
首筋舐めてるし。噛んでるし。