奇跡が起きた場所

□―ブロローグ―
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―「あなた」は「天使」を信じますか?
―大概の方は「嘘だ」と笑い飛ばす筈です。

―「俺」は信じています。
8年前の当時、たった10歳だった「俺」は、まだ「幻想」とか「空想」とかを夢見る少年でしたし、何よりも、その「姿」を見た事もありますし…それらを信じなかったのならば、あの「惨劇の中の唯一の生き残り」である「俺」は何を「希望」に生きようとしたのかさえ、生存する事さえ許されなかった、というお話ですからね?

―さて、前置きが長くなってしまいました。
名乗っていませんでしたね?
―「俺」は「五十嵐 拓(たく)」今は大学生をやっています。
―あの時に「心配を散々かけた」侘びを、「俺」を引き取って「親代わりに育ててくれた叔母」への感謝の気持ちと、楽をさせてあげたいと言う気持ちと「彼等」との約束を守る為、とも言いますか。

多分ですが、あの時に亡くした優しくて滅多に怒らない父や、怒ると父より怖いながらも優しくて料理が上手だった母、昔の遊びを兄と「俺」に教えてくれた元気な祖父、優しくて、散々甘やかしてくれた祖母―そして大好きだった6つ年上「だった」兄は今も「俺」を優しくも、厳しくも見守ってくれている筈です。

全てが「当たり前」と信じきっていた「幸せ」が壊れた瞬間、「俺」は「心の鍵」と「言葉」と「勇気」を仕舞いこんでしまいました。

それを開放してくれたのが「彼等」だったのです。
今では「大切な友人」ですが、色々とありました。

長くなりましたが、「俺」が体験した「奇跡な出逢い」聞いて下さい。
 

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