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□FIRST LOVERS
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―いつからだったか………―
―いつから…こんなにも………―
〜目覚め〜
―……ハッ…―
「何時までも寝てないでいい加減起きろよ。今日は会議だろ。」
「…ぅ゛うーん………ああ…そうだったな。」
躯はダルそうに仕方なしに広々とした大きなベッドから起き上がった。
「うーん…やっぱり、今日の会議は休む。」
「??!…お前…何を言い出すかと思えば…。」
[今日は会議を休む]そう言って躯は再び広いベッドに身を投げ出した。
飛影はただ、ただ呆れた顔して立ちすくんだ。
「今日の会議は出ないとマズイんだろ!。」
…そう、今日の会議は魔界全土の領域の警備状況、人間多確認地帯の今後の対策、新に交代する各自任務の決定などの大事な会議があるのである。
「ん…まあな…。奇淋に代わりに行ってもらう。ついでに会議の内容も報告してもらう事にする。今日は…なんだか…気分が優れないんだ。」
そう言って、躯は飛影の返事も待たずに再び眠りに落ちた…。
―まったく…本当に困った奴だ…―
そう内心思いながらも、無防備に再び眠りに落ちた躯の顔を無意識のうちに眺めていた。
程なく時間が過ぎて、スゥー…スゥ―…と透明感のある寝息が聴こえてきた…。
その顔は、普段皆の前では見せない様な、どことなく幼げで可愛らしい寝顔であった。
「まったく…こんな姿で、こんな無防備にしてたらいつやられてもおかしくないぜ。」
飛影は一言つぶやきならがも、まるでくっついたガムのように、やはりついつい彼女の寝姿に目が離れない状態になっていた。