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□FIRST LOVERS
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「んんっ―…飛影?…寝ちまったか?]
飛影が寝落ちて間もなく躯が軽く目覚めてしまった。
「なんだかんだ言って結局お前もここでサボるのかよ。」
寝てしまってスースー寝息をたてる飛影に向かって呟いてみた。
―結局お前の側から離れたくないのは、もしかして…俺の方か?…―
そのまま、躯の側で仰向けに寝てしまった飛影に躯は自分の上にかかっていた心地よいシーツをそっとかけた。
[…ふっ。こんな気持ちになるなんてな…。…いつからだったか…。」
自然にコイツの側に居たくなる…。
自然にコイツの肌の暖かい温もりや香りが恋しくなる…。
今までならば、女としての呪縛としてこの世界で強く生きる為に男に頼りたいなどと思わなかった。
…いや、頼りたいないのではなく……………正直、怖かった…。
過去の腐った記憶もあったが為に特に男には深い感情を持つ事は避けてきた。
男はどいつも似たような奴ばかりだと…。
だが、コイツは違う…。
コイツだけは…。
…堪らなく恋しい…
そんな気持ちになるなんて、生まれて初めてで…。
守ってほしいなんて決して言わない。
ただ、側に居たいんだ…。
お前を感じていたい…。
―…再び彼女は想いながら、眠りの世界へ居る彼の側で彼女もまた、寄り添うように眠りの世界へ徐じょに浸透していった…。