愛盾夢
□あの音にわたしは夢を見る
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私はあなたを見てるのに
あなたが見てるのはテレビ画面だけ。
一緒の空間にいるのに、まるで見えない壁が私たちの間にあるみたい。
私はとても寂しいわ。
私はとても悲しいわ。
ねぇ、無言でいるのやめようよ。
もう夜の11時57分。
明日だって目前なんだから。
明日の予定についてでも話しましょう?
ねぇ、テレビなんか消してしまって私の事だけ見て欲しいの。
テレビに嫉妬なんて馬鹿らしいけど
もっと私に構ってよ。
口になんか出してないのに、以心伝心と言う奴かしら?
妖一の瞳はいつのまにか私だけを映していて
私の頬がちょっとだけ赤らんだ。
宇多田ヒカル「光」