捧げ物etc...
□籠の小鳥
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君と別れたあの日から...
もう2年が経った。
君はとても人気者になって、
人と関わりたくない、と
かたくなに部屋から出なかった時とは
比べものにならないくらい輝いていた。
...僕はもう何年も
君のこと持て余していたんだね。
宝の持ち腐れになるところだったよ。
「不ー二っ!」
「...ん?どうしたんだい、英二。」
「不二はさーぁ。
彼女とかつくんないの〜?」
「うん。」
「ぇーにゃんで?!
俺、不二を紹介してって子
たーくさん知ってるよ?」
「ふふ、そうなの?」
...でも僕にはあの子しかいないんだよ。
もう数年も二人で会うどころか、
まともに話もしてないけど。
それでもやっぱり僕にとっては...
『周助ッ!!!!!!』
懐かしいその声。
振り向くとそこには、
「虹色...?」
「あ、緑山ちゃんじゃーん☆」
なんで...こんなところに?
『あ、英二くん。
ちょっと周...不二くんと
二人にしてもらっていいかな?』
少しの間、驚いて英二は止まっていたけど、
またすぐにいつもの笑顔を見せた。
「もち!」
そして、英二は僕の方を見て、
ニヤニヤしながら、
その場から去っていった。
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