笑って、嗤って、翻す

□寂しいなんて嘘
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中学生は得意技をいくつか繰り出していたけど、どれも鬼たちによって返され、結局は負けるという結果に。

その様子を眺めていた私の目は、すごい冷めてただろうね。




「・・・さてと」




鬼たちが去り、肩で息をする中学生に歩み寄った。

ふたりとも気付いているんだろうけど、よっぽど疲れたのか顔すらこっちに向けない。




「大丈夫?」




とりあえず本命はこっちだから。――越前くんの方に手を差し伸べた。




「はあっ・・・はあっ・・・・・・」

「・・・・・・。とりあえず聞いてね。
きみたち2人はもう、強制的に“あそこ”へ行くことになってる。
拒否権はないからね?」




「拒否権はない」とか、少し怖いこと言ったかな。

でも本当だし。

ああでも斎藤さんみたいに怖くはなりたくない。




「落ち着いたら、コートに戻ろう。バスが待ってる」




あと少しで向こうの試合も終わるだろう。

これで中学生は半分に減った。

高校生もいっぱい減って、前よりも仕事が楽になった。


・・・・・・だけどぽっかり穴が開いたように、なんだか心がスカスカした。






寂しいなんて嘘

(こんなのはじめて)

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