笑って、嗤って、翻す

□とっつかまえて
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「おーい越前くーん!えーちーぜーんーく―――ん!!」




まったくどこ行ったんだ。

12〜14番コートにはまず、いないな。

だからとりあえず13番コートから見ていってるんだけど・・・。

どうしようもしもお手洗いとかだったら。

イヤーさすがにそんなとこまでは見れないし!

・・・いや、トイレにしては長いよね。

まさか大b・・・そんな選択肢はない。うんない絶対!

だからこれは無駄じゃないはず。




「おい平理・・・・・・なんかよう、自信なくすよなぁ」

「ホントだぜ天神。近頃の中坊ってマジヤバくねぇ」

「マジマジやっべーよね」

「・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・」

「「・・・・・・何やってんスか中山さん」」

「えへへ」




向こうから天神と平理って人が来たから、さりげなく会話にまじった。

らバレた。当然か。


えへへなんて言って誤魔化したけど、キモいよねそうですね。




「いやー越前リョーマって中学生知らない?」

「越前・・・?さあ、知らねーっす」

「にしても何で探してんスか?」

「だって私マネージャーだからさあ。
自主的に探してるんだ。偉いでしょ?」

「自分で言っちゃダメだと思いますけど・・・」




ていうか今、走りながら喋ってるんだけど、正直辛い。

彼らは下位コートだけど、やっぱりこの合宿に選ばれるだけあって走るペースは速めだ。

私なんてただの女子高生だから、付いていくだけでも大変。

ちょっとくらいそこらへん配慮してくれたっていいんじゃないかな。



パァァァン・・・パァァァン・・・



なんて考えていたころ、ボールの激しいインパクト音が聞こえてきた。




「あれ、向こうのコートからなんか聞こえますよ?」

「行ってみます?」

「行ってみましょう」




たしかあっちは1番コート。

あれ、なんか展開見えてきちゃったよ。






とっつかまえて

(予想してみるといいよ)

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