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□高々と、新天地
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飛行船に乗ってから2日後
ローズは、高々と聳え立つ天空闘技場を見上げていた
『……はぁ、すごい』
思ってたより、うんとでかい
『……ここが、僕の新たな修行の場になるわけだ』
バリバリ頑張らないと!
なんてったって生活もかかってるし……
『──よしっ!』
ローズは、天空闘技場へ
「ローズさまですね、こちらをどうぞ」
『ありがとうございます』
ローズは、受付の綺麗なお姉さんから、紙とペンを受けとると必要事項を記入した
そして、ローズはさっそく戦うことに
天空闘技場はP&KO(ポイントアンドケーオー)制で、クリーンヒット・クリティカルヒット・ダウンから成り、優れた攻撃にはクリーンヒット、1点。
大変優れた攻撃にはクリティカルヒット、2点
ダウンを奪えば1点
合計10PとなればTKOで勝ちとなる。そういう仕組みになっているのだ
もちろん一撃で続行が不能とみなされれば、KO勝ちとなる
「ワーー!!」
「さっさと始めろやーっ!!」
「スナフーっ、オレはお前に賭けてんだー!勝ちやがれー!」
歓声と野次が入り雑じる闘技場内
慣れない場に、ローズは少し緊張した。ドクドクと胸の鼓動が早くなる
ローズが戦う相手は、ローズの身体の、3倍はあるだろうスキンヘッドの大男、名はスナフ
『……大丈夫、落ち着け、落ち着くんだ僕……』
ローズは、すぅーっと深呼吸した
「始めっ!」
シュ───ッ
審判の合図と共に、ローズは相手の懐に潜り込む
「なっ!はや……」
あまりの速さに、スナフはどうすることもできなかった
『えぇーーいっ!』
ズッコォォォン!
「ガハァア……っ!」
ローズはスナフに、思いっきりアッパーをかました
ローズがスナフの顎を思いきり振り上げると、スナフの身体が僅かに宙に浮かび、大きな音をたててスナフが倒れた
ズシィィィン
「スナフ選手ダウーーン!ローズ選手、一発KO勝ちィーーー!!」
『え……?うそ……僕、勝っちゃった!?』
なんとまぁ、呆気ないことで……それからローズは勝ちまくりだった
野蛮人の聖地なんて、こんなものか。と思ったが、階級があがるごとに段々と相手も強くなっていった
何度か危ういこともあった
だけどローズは勝ち続けた
『───僕はこんなところで負けていられないんだ……』
こんなとこで負けてるようじゃ、化け物みたいなアイツには勝てないから
強くならなくちゃ、殺せない
殺したいから強くならなくちゃいけない
そして、ある時……
ローズは“手刀のキルア”と対決することになった
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