Vanilla

□それは、何フラグ?
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「他の皆も早く捕まえるのよ!!」



「「「「あいあいっさー!!」」」」



次々と、ゾンビのようにバニラに迫り来る試練官達



だったが……



何故か皆同時に動きがピタッと止まってしまう



「ひぃぃぃ!!」



「ごめんなさぁぁあい!!」



「捕まえません、捕まえませんからぁぁ!!」



『?』



恐怖におののく試練官達の目線の先には……





―――――カタカタカタカタ!!

―――――カタカタカタカタ!!





301番、貫禄勝ち



















・・・チェックポイント5・・・



あの後バニラは、301番の手でヌメヌメ地獄から引きずり出され、チェックポイント5にたどり着く事ができた



ここで10時間過ごさなければならない



『あ……の、301番さん』



「………」



『さっきは助けてくれて(?)ありがとうございます』



「………」



『次は捕まらないように気を付けます……』



少し落ち込んだ様子のバニラだった



腕時計のタイマーは残り25時間とちょっと



それから10時間を引けば約15時間が、まるまる使えるタワー攻略時間となる



もしあと一回捕まれば、確実に不合格かもしれない



バニラは急に不安な気持ちになった



ここまで頑張ったから、なんとか合格したい



それに……ヒソカに会いたい



―――トクンッ…



『……っ』



寂しく、不安な気持ちの中で思い出したヒソカの腕のぬくもり



なんでこんなに優しい気持ちになれるんだろう……



なんだか、頑張れる気がした



よし、絶対に合格する!



その決意を胸に、バニラは小さくガッツポーズ



そんな時だった……




―――――カタカタカタカタ!!



ビクッ



301番の様子のおかしい



いや、毎回おかしいのだけど、おかしさの度合いがちょっとだけ違うというか……



『301番……さん?』



恐る恐るバニラは声をかけた



瞬間



バタンと音を立てて301番が倒れてしまった




『え……301番さん!?』




それは、何フラグ?

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