Vanilla
□それは、後に繋がる
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((君達2人で協力してゴールするんだ。それでは健闘をいのる!!))
プツン───
え?それだけ?
たいした説明もなく音声が切られ、再び部屋の中がシンとする
「………」 『………』
バニラと301番は、タイマーを腕に装着すると開かれたドアの前へ
そこから一歩踏み出せばスタート。心なしか緊張する
『あの……301番さん?』
「…………」
『よろしく……お願いします』
バニラは301番にペコリと頭を下げた
「…………」
やはり男は無反応。かと思いきや
──カタカタカタカタ!!
また小刻みに震えだした
ビクッ!
『あ……あははは』
バニラは苦笑した
この人、喋れないの?
301番
ヒソカとはまた違った奇妙な男
こんな謎なパートナーと共に、ゴールすることができるのか……
それに──
先程より痛みが増してる右足首
具体的に何が起こるかわからない“隘路の道”
こんなんで大丈夫なのか……?
不安要素たっぷりで三次試験、トリックタワーが始まろうとしていた
それは、後に繋がる
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