Vanilla

□ときめいちゃった
1ページ/3ページ






『ねぇ、ヒソカ急ごう。先頭からだいぶ離れちゃったよ』



バニラがヒソカの服の裾を軽く引っ張った



しかし、ヒソカはうんともすんとも言わず、ただ一点を集中的に見つめる



『ヒソカ?』



バニラもヒソカと同じ方を見る



そこには2つの人影が霧の中に見えた



少しずつ僅かに晴れていく霧の中から、爽やかな金髪の少年と、上半身裸ネクタイの男が現れる



「「!」」



2人は、ヒソカと無惨な死体を見るなり、硬直してしまった



まずいな……という表情からして彼らは、偶然その場に居合わせてしまっただけのようだ



ヒソカはそんな2人を下から上へ舐め回すようにして見ている



『あの2人は、ほっといて早く行こう』



「ククッ……ククク……いいねぇ、その目◆そそられるよ……」



ヒソカは、妖しい笑みを浮かべて、一歩一歩ゆっくりと2人に近づく














『……そう、私は無視なわけ』



バニラはヒソカに背を向けた



『いいよ、一人でいくから』






次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ