刀涙

□闇鍋しようぜ!!
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とある日の真庭家


「今日の夕食何にしようかしらね〜…」

「そうねー…」


うーん、と頭を悩ますのは家事の中でも料理を担当している狂犬と鴛鴦


「今日寒いから鍋なんてどうだい?」

「あぁ、いいね」


「蝶々さん…」

うっとりと大根を抱き締める鴛鴦はこの際スルーした


白蛇ちゃんはバイトからそろそろ帰る頃ね…。
蝙蝠と川獺も一緒に帰ってくるはずだし…。


あ、お鍋にするのに材料足りるかしらん



白蛇ちゃん達に買ってきてもらお









†††




「ただいまー、狂犬ちゃん鍋の材料買ってきたよー」


ドサッと荷物を置く


「きゃはきゃは今帰ったぜー」

「ただいまー」



しーん



「あれ、返答がない…」


首を傾げる白蛇


「いねーんじゃねぇの?きゃはきゃは」

「いや、そんな筈はないんだけd「気をしっかり持て蜜蜂!!」……何事?」


「取り敢えず一大事っぽいし中入るぞ!!」

「う、うん」


急いで中に入ると真っ暗で


「う、うみうみうみ海亀様が白目向いてます…!!」


「良かった、我が取ったのは普通の食材であったか…」


「何してんのさ…」


「もしかして闇鍋…?」


一気に脱力する白蛇
苦笑いしながらポンポンと頭を撫でる川獺


「まぁ俺はこんなこったろーと思ったけどな!きゃはきゃは」



「あ、三人ともお帰りなさい」


「狂犬ちゃん、これは一体……」


「実はね…、三人が帰ってくる何分か前に鳳凰ちゃんが帰ってきて……




『何、鍋だと?ならば闇鍋パーティーだ!!』



って言い出して…。」



「あー…、その光景が目に浮かぶぜ…。」


「「確かに」」


「うぇぇえぇ…っ」

「蝶々さんしっかり!!」

「吐くな蝶々ぉぉお!!」



………。


「ねぇ、蝙蝠、川獺」


「…なんだ白蛇」


「どっか食べに行かない」


「きゃはきゃは、そうだな」


「さんせーい」


ガッシャーン!!


部屋を出ようと踵を返すと


ガシッ


と肩を掴まれた


「あ、あれぇ〜…?」

三人とも顔が引きつる


「何をしている…、お主等も食えばよかろう…」


掴んでいるのは、我が真庭家頭首・真庭鳳凰





「ぎゃぁぁああ!!助けて!!」


「白蛇、お前のことは忘れない…。」


「お前はいい奴だったよ」



「ちょ、ふざけんな!!お前らぁあああああ!!!!!」



ガシッ


「「ん?」」


二人して足を見ると見事に白蛇が二人の足を掴んでいた



「ふははははっ!!貴様等も道連れじゃあ!!」


「ちょ、白蛇さん?顔が怖いよ?目がマジだよ!!」


白蛇が足を思いっ切り引っ張り、勢いよく転ける蝙蝠と川獺



「ぎゃぁああ!!!怖い怖い!!」


「ふふふ…、さぁこい三人とも。仲良く鍋を囲もうではないか」



「「「ぜってぇ嫌だぁ!!!!」」」
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