お題小説
□クラシック
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いつも聞こえるこの曲は
なんという名を持っているのだろう…
きっと檻の外から聞くこの独特なリズムは
さぞ美しいのでしょうね。
「クラシックが好きなのかい?」
撫でるような声。
その声にいつも吐き気を感じていることをあなたは知らない。
私は人形。
感情を持ってはいけないのだから。
こくり、と頷いた私を見て、あなたは背の高い棚からレコードを1枚するりと抜き取った。
針にかかるとその黒い円盤は、美しいメロディを自慢気に奏でる。
まるであなたのよう。
“美しいサングレ(血液)”
この曲名は私にピッタリだと、思ったのは私だけではないでしょう?
END
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本当に“美しいメロディサングレ”というクラシックメロディはないと思います。笑
そしてこの話、意味深な感じですが続きます。ぇ
読んで下さり、ありがとうございました。
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