ストーリー

□また明日
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自分でゆうのもなんだけど俺は世渡りがうまい。たった18年の人生の中での話だけど。そして計算高い。新しい環境に入ったとき、すぐに一番上のヤツを探す。つまりボス。幸いそれを見抜く嗅覚は十分備わっていた。そしてそいつと仲良くなり、友達にも困らず。目立つグループにいれば自然ともてる。どう?完璧っしょ?


高校で入学式の日隣の席になった翔は個性が強すぎた。見た目、ではなく、感覚的に。そう感じた。野性の勘と言うやつだ。 
案の定、翔は奇抜なヤツだった。翔は当時、髪が死んでるんじゃないかと思う程の白金にしていて、入学初日から担任に呼び出されていた。(俺たちが通う梁高は進学校で入学したての1年は比較的地味。)目立ちたがりなのか、ただのバカなのか、入学式くらい地味にしときゃ、あとあと楽なのに。あの時の翔をみてそんなふうに思ったっけ。 
けど俺は気付くんだ。さっきの二択に当てはめるなら翔は後者、そうただのバカ。あいつは自分が目立つことになんて興味はないし教師に反抗することを趣味としているわけでもない。ただ翔は白金がオシャレだと思ったからそうしただけだ。(かなり似合っていた。)そのことに気付くのに少しも時間がかかったけど、これは翔の攻略法になった。
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