贈呈したもの

□本日も見目麗しく。
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ぶっきらぼうだけれどどこか気恥ずかしげなそんな言葉に、初代様は滅多に見せない全開の笑顔を見せて。


「分かった。では、こうしよう」


意外と言えば意外すぎる、そして出来ればその案だけは思いついてほしくなかったと思う案を、にこやかに自慢げに披露した。






初代様と10代目の念願かなって訪れた海。


「デーチモ、俺もあの球体を投げて遊びたい」


「球体?ああ、ビーチボールですか、あっ、波が、」


「う、わっ」


「わー!プリーモ大丈夫ですかっ!」


「何つう優美な眺め・・・ああ10代目に初代様、あなた方は海の女神様だったのですね」


「そのしまりのねえ顔どうにかしやがれ」


お2人が戯れる姿をうっとりと眺める俺と、俺の煙草を勝手に吹かしているG。そして。


「なぜこの僕がボンゴレごときに手を貸さなければならないんでしょう、甚だ不愉快です」


言葉とは裏腹にデジカメを手にして怪しげな(むしろ危険な)笑みを浮かべる、初代様の発案で半裸のお2人に幻覚で服を着ているように周りに見せている、骸。


「クフフフ無防備、あまりにも無防備ですよボンゴレ」


パシャパシャとシャッターを切りまくり、怪しげに笑い続ける、変態。


協力の交換条件が写真撮影だから何も文句は言えないが、後で写真は没収しよう(条件は「撮影」のみだからな)。


「獄寺、こいつはいつもこうなのか」


「ああ。いつもと変わらず変態だ。バトル時以外の理性的な骸なんぞ骸じゃねえ。気にすんな」


「そうか」


「ちょっと、どさくさに紛れて失礼すぎやしませんか」


「獄寺くーん、Gさーん!ついでに骸ー」


名前を呼ばれて前を見ると、太陽にきらきら輝く海を背に、負けじときらきらした笑顔で手を振る10代目。


「一緒に泳ごうよ!」


見れば、隣で初代様も微笑んでいて。


「G、お前泳げんのか?」


「はっ、誰に向かって言ってやがる」


「煙草灰皿に捨てろよ」


Gは吸っていた煙草を砂の中に埋めて立ち上がる。


「待ちなさい、僕も呼ばれたんですから僕も行きますよ」


そんな骸は当然無視して、海の中から笑顔で俺達を待っていてくださるお2人の元に、向かった。




デジカメが海水に浸かってしまい、撮影した写真もデジカメも駄目になってしまうのは、この十数秒後。



終わり!



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