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□本当のキス
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「優ちゃん」
「…な、何?」
「今のは陽菜としてのキスだから」
「へ!?」
「だから、あのキスはナナとしてのキスなの。陽菜としての…本当のキスは優ちゃんとしかしない。」
もぉ、何で陽菜がこんな恥ずかしいこと言わなきゃなんないのよ。
優ちゃんのばか。
優ちゃんを見ればみるみる内にいつもの笑顔…というよりはニヤケ顔になっていて。
「ごめんよ、こじぱーっ!」
「…もうあんな風に拗ねたりしないんなら許す。」
「分かった、もう拗ねたりしないっ、約束する!!こじぱー、好きだよーっ」
「もー知ってるってばぁ」
「こじぱーこじぱーっ」
さっきまで不機嫌そうにしてたのが嘘みたいに、陽菜の首に巻き付いて、頬をすり寄せながら幸せそうに笑ってる優ちゃん。
はあ…優ちゃん、単純。
なんて思ったけど。
…優ちゃんの笑顔を見て笑っちゃう陽菜も単純かもね。
(小嶋陽菜×大島優子)