ボールを追いかけて
□悲しみの後に口づけを
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「え!?そんなことないよ?そんなことより、もうクリスm」
「捺喜!!」
風丸は、私の肩を掴んで話を止めた。
何となく話をそらしてもダメで。
「俺には話せないことなのか?」
悲しそうにいってくる風丸な、私は弱いのに・・・。ズルイ。
なんて思いながら。
「風丸。私と、・・・風丸は釣り合わないよね・・・」
「!?」
「風丸なんて、FFIに出場して有名人なのに、私一般人だし。・・・ただの幼なじみなだけで、」
「捺喜!!」
名前を呼ばれて、抱きしめられた。
「かぜ、ま、る・・・」
「ほかの人にはどうとでも言わせておけ。・・・俺には、お前しかいないんだ・・・捺喜・・・」
「風丸・・・」
涙が溢れそうになった。
これが、嬉し涙なのかは分からないけど。
「捺喜?」
「なに?」
「愛してる」
「私も」
悲しみの後には、甘い口づけを。
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