短編 弐

□確認する者
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「ルカ」

「シンラ」

私が呼んだら、ルカは返事をするように私の名を呼んだ。

「夕月が心配してたよ」

「ユキが?」

「うん。ルカ最近無茶してるって、夕月が」

「・・・」

ルカは、答えない

「ねぇ、ルカ」

呼ぶとルカは、こちらを向いた。
私は、一回目を伏せて、

「ルカは、ルカのままでいいんだよ。ルカは、夕月に心配をかけないようにしてるのかもしれないけど、逆に夕月は心配をするんだ。お前は、夕月を裏切らないんだろう?」

「・・・あぁ。俺は、夕月を裏切らない」

「なら、夕月の前では、素のお前でいろ。・・・夕月は、それを望んでいる。ゼスではない、ルカ・クロスゼリアを、な?」

にこと笑った。

「・・・あぁ」


「さぁ、俺の説教も終わりにして・・・っと。ルカ、夕月のそばにいてやれ」

「シンラ」

「今、1番辛いのは、夕月だ。ルカ、お前が、夕月のそばにいてやれ。今、夕月のそばにいてやる奴は、お前だからな」

孤独と、独りほど、寂しいものはないからな。

「・・・分かった。・・・シンラ」

「ん?」

「・・・お前も泣くな」

「あぁ。ありがと。さ、夕月のところに行きな」

「あぁ」

タッタタッ−−−



確認する者

(ユキ)
(ルカ!!)
(・・・夕月には、ルカが1番だ・・・)


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