恋に落ちた海賊王:ソウシ
□愛の形
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翌朝・・・。
朝食の手伝いをしようとした○○がキッチンにいくと
いつもいるはずのナギの姿がなかった・・・。
(あれ?ナギさん・・・まだ寝てるのかな?)
○○は、ナギの部屋に行ってみるが
ノックをしても返事がない・・・。
ナギがいそうな倉庫や甲板などを探してはみたが
どこにもナギの姿はなかった・・・。
どうしたものかと、甲板をうろうろしていたら
「どうした?○○。」
と!ナギが船に上がってきたばかりな様子・・・。
「ナギさん、こんな朝早くから、どこにいってたんですか?探しましたよ!」
「あぁ・・・わりぃ。出かけてたんだ。」
「朝からですか?随分早起きしたんですね。」
「いや・・・。」
「???」
○○はわからずに、ナギの顔を見つめていたら
「朝帰りとは、なかなかやるな、ナギ。」
と、シンが舵から離れてやってきた。
(え?朝帰り?)
「たまにはな・・・。」
そうナギが答えると
「確かに、オマエにしちゃあ珍しいが、相手があの”ラン”じゃあな。」
(!!!ランさんと朝まで!?・・・)
「うるせぇな・・・。」
そういって、ナギはそのままキッチンに向かった。
○○は、そんなナギの背中をぼーっと眺めていたら
「オマエ・・・ナギが気になるのか?○○。」
「えっ!?そ、そんなんじゃ・・・。」
「だよな。オマエはドクターの女だからな。」
「・・・。」
「朝食の支度、手伝わなくていいのか?」
「あっ・・・そ、そうですね・・・。」
(ナギさん見ると、へんな想像しちゃいそうだけど・・・)
ひとまずキッチンに向かう○○。
キッチンに入り、手伝いを始めるが
なんだか違和感のある○○。
それを察知したのか・・・
「オマエが考えてることは、なにもねぇよ・・・。」
と、ナギが言うが
視線をそらしている・・・。
(ほんとなのかな・・・)
朝食の準備も終わり、皆が揃ったので食事を始めるメンバーたち。
そんなとき・・・
「なぁ、ナギ。何もなかったわけじゃねぇよな?」
と・・・シンがにやりと笑いながらナギに話しかけた。
「???ナギ?何かあったのかい?」
ソウシがナギに問いかけると
「ナギは、ついさっき、船に戻ってきたんですよ。」
と、シンがいうと
「まさかナギ兄!ランじゃねぇよな!?」
ハヤテもナギに問うが、ナギは無言のままでいる。
「まぁいいじゃねぇか。女の1人や2人。なぁ?ナギ。」
船長の言葉に、みんなは沈黙をしてしまうが
ソウシは何故か、○○を見ていた・・・。
日中は船大工がきてるので
船内はバタバタしている。
○○は、ずっと医務室で
薬の補充を手伝っていたが・・・。
(ナギさん・・・なにもなかったって・・・なんであたしにいうんだろう・・・)
そんなことを、ずっと朝から考えている○○。
「○○?今日もどこかへ出かけようか?」
「え?でも、みんな・・・。」
「大丈夫だよ。それなりにみんな、休んでいるからね。」
「うん・・・。」
「それとも・・・。」
「?」
「ナギが・・・気になる?」
「!!!い、いや・・・別に・・・。」
「・・・。」
「ど、どっかにお出かけしようか・・・。」
「そうだね。」
(びっくりした・・・ソウシ・・・)
○○の焦った顔を見逃さなかったソウシ。
でも、○○に、何もいうこともなかった。
仕事を終え、2人で出かける用意をして甲板に出ると・・・
ナギ以外のメンバーが、ずっと船の下を眺めていた。
「みんな?どうしたんだい?」
ソウシが話しかけると
「下をみればわかりますよ。」
シンがそういうので、ソウシと○○は下を見ると
ナギとランが、また話をしていた。
「珍しいね。いつも彼女は夕方に来るのに・・・。」
ソウシがそういうと
「弁当もってきたんすよ。ナギ兄に。」
「え?」
「手作り弁当ですよ。しかもナギの分だけ。」
と、クスクス笑いながら話すシン。
「ナギも随分、積極的な女に惚れられたもんだなぁ〜おい!ハハハハハ!!!」
船長は、その様子をどこか楽しんで見ていた。
「ランさん・・・まさか、シリウス号に乗りたいとかいいませんよね?」
トワがふと・・・そういうと・・・。
「いや、ランならありえそうだな。十分。」
(えぇ!!!シリウス号に乗せるの!!!)
○○は、その言葉にちょっとビックリすると
「○○、じゃあ行こうか。」
と、微笑みながら肩に手を回して誘導するソウシ。
船を下りると○○は、ランと目が合った。
○○が少し会釈をするが
ランはそれを無視して、ナギの腕に抱きついた。
そして・・・
「ナギさん!今夜もうちに泊まってください!ね?いいでしょう?」
(えぇ!?なんか凄くない?その言葉!!!)
○○はナギの様子をじっと見る。
そんな○○を、見つめるソウシ・・・。
そしてナギは・・・。
「昨日だけで十分だろ。今夜は船にいる。」
そうランに言うと
「ナギさんがいると元気がでるんです!」
と、満面の笑みで誘うラン。
「・・・時間があったらな・・・。」
「じゃあ、夕方に迎えに来ます!」
(な・・・なんか苛々する・・・あのひと・・・)
少ししかめっ面になる○○に気がついたソウシは
無言でそのまま○○を動かして、移動してしまった。
「ソ・・・ソウシ?」
「ん?」
「あ、いや・・・。」
(ソウシ・・・なんか少し・・・雰囲気がいつもと違うような感じがするんだけど・・・きのせいかな・・・)
そして夜。
案の定、ナギはランに引っ張られて出かけてしまった。
(ナギさん・・・ランさんのこと・・・すきなのかな・・・)
ベッドに腰掛けながら考えていると
「○○?」
いつの間にか、ソウシが隣に座っていた。
(い、いつの間に!!!)
「朝から何か、気にしてる?」
「う、ううん・・・なんでもないよ?」
「じゃあ・・・今日は寝かせない・・・けど、いい?」
「え???」
(そんな気分じゃないんだけどなぁ・・・)
「どうする?」
「え?」
(どうするって・・・初めて言われたきがするけど・・・)
「し、したいの?」
「ふふ・・・どうだろうね・・・。」
ソウシはそういうと、優しく○○を抱き込み。
軽く押し倒してしまう。
「え???も、もう???」
「ふふ・・・何もしないよ。ただ、急に抱きしめたくなったんだ・・・ダメかい?」
「ううん・・・。」
(ソウシ・・・もしかして・・・きがついてるのかな・・・あたしがナギさんを気にしてるのが・・・)
ソウシと○○は、そのまま眠りに入ってしまった。
一方のナギ・・・。
「ナギさん!今日は一緒に寝てくださいね!」
「・・・だからオレはソファーで寝るっていっただろう?さっきも・・・。」
「あたしじゃ・・・一緒に寝れませんか?」
「だから・・・そういうのは・・・。」
「寝るだけでいいんです!何もなくても!」
昨夜も今夜も、ナギはランと酒盛りをしているのだが・・・
ナギが帰るというと、ランが泣くので
渋々朝までいるのだが・・・
「いいから1人で寝ろ。俺はソファーで寝る。」
ナギがそういうと・・・
「○○さんが・・・好きなんですね?」
と!いきなりランがナギに直球を投げかけてきた・・・。
(あいつの話し、してねぇのに、なんでコイツ・・・)
ランが真顔でナギを見つめる。
さてナギは・・・。
〜続く〜