ネクストワールド〜俺魔王

□ネクストワールド 前編
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とりあえずは自己紹介だ。人間第一印象が大事です。



「ジロー・メフィスト、ぴっちぴちの16才!」

『ジローか、おぬし、
この世のものでないだろう?』



この世のものか、確かにこの世界の者ではないが。

ここは正直に答えておこう。



「左様、異次元からきますた」

『異次元とな、救世主という訳ではなかろう。』



異世界から来る救世主の話は預言者によって描かれていた未来なのだとか。

でもこの世界は救世主を必要としているようには思えないくらい平和だ。

あ、魔王とか悪の組織がいました。



「んまっ、俺じゃないですわ、メシアとか柄じゃないし」

『そうじゃな、
わらわの愛しい子らも正義の救世主とは呼べぬ存在だったが、この世界を救った・・・』

「子?」

『本当の子じゃ無い、わらわに名付けた女の息子と、そのパートナーだ』



救った、か。


「それって、凛士朗だったりしてな」

何気なく呟いたが桜月夜の顔色が変わった。


『なんと、数百年たった世で知る人がいるとは』

「もしかして、凛士朗が会いに着ていた友人って桜月夜さんだったわけ?」

『ああ、時折わらわに会いに来たな。それもとうの昔に途絶えたが・・・』

と悲しそうな表情をした。

「じゃあ、俺がここに来ちゃダメか?」

『何時でも来るがよい、わらわはそなたの姿を隠してやれる』




なるほど、ここにいると人から見えなくなるのか、隠れみのが早速出来て俺は上機嫌で職員室に向かった。





「新しく入った生徒を紹介する」

流石にユートが入ったばかりでクラスの生徒達はざわめいた。


「ども、ジロー・メフィストでーす。よろしくー。」



よし、地味に登場出来た。

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