ネクストワールド〜俺魔王
□ネクストワールド 前編
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とりあえず、思考を共有させているということで収めておいた。
つまり何も考えずに読むとそのまま聞こえるはずで、
読み手にその文章を理解する思考があるからその内容だけが伝わっている、
というイメージだろうか。
勝手に俺が考えてる仕組みだから当たってるかどうか不明。
これは山城悠斗の奴苦労してるな、とうっすらと主人公のことを思い出した。
「何か分かったか?」
「ああ、セヴァスティカで普通の学生として生活していれば自ずと導かれる、というような書き方だ。
これではさっぱりだな」
なるほど、間違いなく学園ものフラグだ。
残念ながらお金が無いので叶わないが。
しかし何故に学校?
リンは確か、学校の地下から光竜が見つかった、と言っていた。
それが原因でセヴァスティカとフランツで戦争はおきたわけだけど。
なんらかの関係があることが明白。
「学校か・・・リンは行けばいい。俺は生活に慣れる必要があるし、双子もいるし、何よりお金が必要だ。
だが、リンの問題が例の術士学校にあるなら行けばいいし、カンパしてやる」
全額はきついな、今の内に双子の養育費を溜めておきたい。
「それは出来んな、学生としてで無くても入る方法は無いか?」
こんな現実的な問題に行き当たるとは。
「用務員・・・用務員なんてどう」
働ける&お金貰えるという利点があるのです。
そして思いついたら即実行、俺とリンは学校に潜入することにした。
だが、
一日潜入しただけで分かる訳でも無く、俺は城山悠斗の前で佇んでいた。
「あれ?ジロー君?その格好は?それよりも無事で何より・・・」
悠斗の後ろに数人の男女が駆け寄る。
「おーい、ユート授業はじまるよ!」
「何してんだ?」
「えっと、僕の知り合いが・・・」