ネクストワールド〜俺魔王

□ネクストワールド 前編
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画面いっぱいに白い仮面とローブを纏った4人組が現れた。

写真ではなくイメージイラストなのが逆に滑稽だ。

あー恥ずかしい。




『ブッ』

犬に戻って足を組みながらコーヒーを飲んでいたナスが吹き出す。


TVの中の人物は真面目な顔をして話続ける。

「この4人組は自らを『アンノウン』と語り・・・

・・・果たして、この謎の男達は何物なのか、敵か、味方か?

今後の動向に要注意ですね、ティンバーランド氏」

「そうですねー・・・」


怪しい闇の組織に詳しいという初老の男がそれに答えている。


ダーカーはそれを見て、

「まさか・・・」

と俺の方に振り返る。


「俺達です」


驚いてからうーんと唸った。どうしたんだろう。


「これいいかもね、正義のヒーローをもっと活動して、
実は魔王でした、ってイメージアップなんていかないだろうか」

『無理じゃな』

ダンタリオンは即答だ。



それは俺も同意見だ。


圧倒的な力を見せ付ければ人は畏れる、だがそれは正義である内は安心という形で俺達は受け入れられる、

それが悪であると分かったら例え本当に正義をまっとうしていても魔王という事実は人々を恐怖に陥れるだろう。

俺達自身が危険に晒されることになる。

悪魔と分かっていて、誰も信用しないし、
悪魔と分かれば途端に疑われることになる。

迫害され、人々の攻撃の的となり、最後には悪魔を殺せ、ということにもなりかねない。

それでは計画は一つもクリア出来ないことになる。

それにこれはただルーとミーを助けるためにやったことだ。


そういやお礼参りに行っていないな、そんな時間も無かったが。




疲れきっていた俺はすぐに眠りに落ちていた。

家のことが落ち着いたら闇の組織でも壊滅させよう。

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