艶恋
□はじまり
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カランカラン
「「「いらっしゃいませ」」」
僕の人生を変えるために開けた扉の向こうには、キラキラした笑顔がたくさんありました……
「初めての方ですよね?
私はオーナーの渡辺慎也と申します
今日は一人ですか、お嬢様」
スラッとした背格好の、周りにいる人たちより少し大人っぽい男の人が話しかけてきた
「あの……」
こんなお店に入ったことのない僕はどうしていいかわからず、ここに来た理由を言えずにいると
「どうかなさいましたか?
お嬢様?」
「えっと、あの…お嬢様じゃないです、僕」
「はい?」
すごく心底不思議そうな顔をして僕を見つめてくる
間違われることなんてよくあるけど…やっぱりいい気はしないよね……
でも、僕は少しでも変わりたくてここにきたんだ
僕は勇気を振り絞って
「あの!
お店の前の求人広告見てきました
僕をここで雇ってください!!」