スレ蜜柑

□蛍転校編
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 うちが初めて人を殺したのがいくつの時かは覚えてない。ただ、気が付いたら当たり前のように人を殺していた。


 うちが覚えている一番古い記憶はどこかの病院で人を殺しているところで、何故病院にいっていたのか、当たり前のように人を殺していたのかは覚えてへん。

 おぼえているのは病院にいってる間、毎日のようにあってた友達やじいちゃん、ほかの人にはうちが殺したことを知られへんようにしていたことと、殺した人から化け物とよばれていたことだけや。

 小さいときは何も考えてへんかったけど成長して善悪の判断がつくにつれ、人を殺すことの罪深さを理解していった。



 蛍が転校してきたとき、うちはなぜか顔も覚えていない病院で仲良くなった子のことを思い出した。

 やからうちは最初、蛍に関わらんようにしていたんやけど、しばらくするとうちと蛍は大親友といえほどに仲良くなった。



 うちが蛍と仲良くなってから一週間後、蛍を誘拐しようとした人さらいとでくわしたうちがひとさらいを撃退したら、人さらいは足を滑らして崖から落ちてしんでしもうた。

 しかもなにがどうなったのかうちが今までに殺した人はすべて蛍が殺したことになってもうて、蛍は毎日のように殺し屋に命を狙われることになってしもうた。

 殺さなければ蛍が殺されるし、殺しても蛍にかけられた疑いが確信となってより悪化するというジレンマ。

 蛍から転校することがかいた手紙が届かられたのはそんな矢先のことやった。
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