† 集団エゴイスト †
□第十四話 conclusion〜結論〜
2ページ/17ページ
*********
******
***
8年前、突然チェルベッロと名乗る者たちが密かにコンタクトをとってきた。
その怪しい出で立ちと素性に、普通ならば警戒して会うことなどしなかったが、超直感がこの密会を促しているのを感じ、従うことにした。
己の超直感が、ツナヨシに関する事に特に強く働くことを知っていたから。
いや、あの事件当日から強まったと言うべきか。
とにかく、ボンゴレの血がどんな形にしろあいつの役に立つならば、活用しない手はない。
チェルベッロと名乗る女達が告げる話は、事件の時にリングから見せられた己の出生と矛盾する点もなく、真実であることが信じられた。
自分が二代目の血筋であり、母の妹が黒幕で…
そして現在もツナヨシを狙っていること。
俺をボンゴレ十代目の地位につけさせたがっていること。
その女は、姉を…俺の母を再び生き返らせようと、クローンを作ることをまだ諦めていないのだそうだ。
自分達はその出来損ないであるが、ツナヨシの炎を移植されたことで命を繋ぐことができている。だから、主人であるあの女よりも、この温かな炎をくれたツナヨシのために密かに行動したい。
そう告げたチェルベッロたちは、どこか清々しいほど吹っ切れているように感じた。
ーーーー今後、密かに主人の動向や組織の情報を流すので、ツナヨシ様の安全を確保してほしい。
チェルベッロたちはそう告げて帰って行った。
俺は、以前より考えていた行動に移った。
九代目に、己の出自とツナヨシの状態を、そして己の存在がツナヨシの記憶を封じる鍵になっていることを、全てを包み隠さず告げることにしたのだ。
.