† 集団エゴイスト †

□第十二話 mixture〜交錯〜
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<マーモンside>



「見つけたよ。スクアーロ…」


「誰だッ!!……って、お前マーモンか?」

「おいおい、なんでお前がここにいるんだ?」


「む、跳ね馬も一緒だね。ちょうどいい。」


霧のリング戦の後、すぐにイタリアのスクアーロ達のもとまで駆けつけた。
飛行機で何時間もかかる距離を、術を使えばほんの数十分でいける。
そういう時、術者でよかったとつくづく思う。




「オメー、今日リング戦のはずだろぉ゛?なんでここにいやがる…?」


「君たちを追ってきてあげたのさ。」


「はぁ゛?どういうことだぁ゛?」


雨のリング戦でボロボロになった筈だが、思いの外元気そうな姿に、知らぬ間にちょっとホッとしてしまった。
む、こんなの僕らしくない、と慌てて否定したけど。





「実はあちらの霧と雲の守護者と情報交換をしてね…」


「っつーと、恭弥と骸とか?そりゃまたすげーな。」


ディーノが本当に心底驚いた、というふうに瞳を大きく開く。
まあたしかに普通なら一筋縄ではいかない人物達だものね。
ただし、今回は全員ツナヨシのためっていう絶対条件があったからこそ為し得たともいえる。


「まだ謎な部分も多いけど、分かったことも多少ある。そこで、今までばらばらだったけど、これを機会に君らとも情報交換すれば、何かもっと見えてくるんじゃないかと思ってね。」


「そのために、わざわざリング戦の後に来たのかぁ?ご苦労なこった。」



「いいから、早く情報を寄越しなよ。……事態は恐らくもうすぐ幕引きだろう?」



「そうは言われてもなぁ…」


「君らがボスやツナヨシの過去と関わりが深いのは分かっている。…そして、今回は君らが必死に口を閉ざしている過去の『何か』が事の発端なんだろ?」


ふっと顔を背ける二人。


「いい加減、時間もない。何より、ツナヨシのことを思っているのは何も君らだけじゃないよ…。」


「ッチ、しゃーねーな。」



職場の上司でもある長髪の彼は、普段に比べ静かな口調で過去の話を語り出した。






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