神々の話し

□水の神
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翌日、
3人は少しだけ、服装を整えて
城の前に来ていた。


クロトには
普通の剣士に見える鎧と兜を。

ジルには
白魔導師に見える白いローブを。

そしてランブーは
黒魔術師に見える黒いローブを着こなしていた。



顔を隠すだけで随分と大人っぽく見えるものである。



3人は、門番に年齢を誤魔化し
兵士に案内され、
王のいる謁見の間にたどり着いた。

王の前に連れて行かれ、ひざまずいても
彼らは話し出さなかった。

いや、実際には
絵本でしか見たことのない城の内部を見て
感動の声を挙げないように堪えているのだった。

それが功を成し、
王は勝手に3人を礼儀正しい者と判断して自ら声をかけてきた。

「して、そちらは何用で儂の元に来たのか?」

王は、やや訝しげに3人を見た。

「この度の訪問、洪水の件で申し上げておきたいことがあるためにございます」

王の眉が興味深げに少し持ち上がった。

「…申してみよ」


ランブーの体に緊張が走る。



さあ…、ここからが勝負だっ!!


 
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