小説2

□角「五死郎がコジカク本隠し持ってた…」
1ページ/1ページ

角「五死郎がぁ、五死郎が怖いぃ!」ガタガタ

五「誤解!誤解だから!」

角「五死郎に犯されるぅ!」ブルブル

五「やめろ!」

五「ご、誤解なんだって!」

角「そうなのか……?」

五「うん!」

角「じゃああの本、お前のじゃないんだな?」

五「いや、それはまぁ…俺のなんだけど……」

角「犯されるぅ! 五死郎に犯されるぅ!」ガタガタ

五「ち、違うんだって!」

角「まあ…お前もまだ若いし、なのにここは男ばっかで女が少ないから…、そ、その…そういう嗜好を持ってる事自体は俺も全然、否定はしない…」ビクビク

五「…ああ」

角「そういう本を読んだりして見たくなる事も、ぜ、全然悪い事だとは思わないし…」ブルブル

五「…あの、一角」

角「な、なんだ!?」ビクゥッ

五「なんで距離とってんの!?」

角「だって怖ぇもん!犯されるもん!」ガタガタ

五「ソレやめて!」



角「超マニアックな方法で犯すんだろ!」

五「しないってそんなの!」

角「この布とかで手首縛られて『どうせ俺がハジメテじゃないんでしょ?こんな濡らして女みてぇ』とか言われながら犯されるんだろ!」

五「抜粋するのやめて!さっきの本から抜粋しないで!!」

角「なんかお前の力特有のマニアックな水責めとかするつもりだろ!」

五「しないって!てかなんなのその水責めプレイって!?」

角「『酔ってるせいかな?お前のナカめちゃめちゃ熱くない…それとも元々の素質だったり?』とか言いながら犯すつもりなんだろ?!」

五「抜粋やめて!音読やめて!」

角「五死郎がマニアックな言葉責め身につけてるぅぅ……!」



角「とにかく、そういうマニアックなプレイしようとしてるんだろ…?」

五「違うから!そんなことしないって!」

角「さ、さらにマニアックな…?」

五「んなわけないだろ!ていうかさっき一角が言ったみたいのはこういうのでは全然マニアックの範疇じゃないから!」

角「…え?」

五「…あ」

角「……あ、あれくらいは、基本なのか?」

五「なんでもない!さっきのは忘れて!!」

角「正直さっきのでもかなりアレなところ抜粋したつもりだったんだけど……」

五「一角聞いて!さっきのは間違いだから!」

角「もうあれくらいじゃ、満足できないのか…?」

五「やめて!」

角「五死郎がどんどん遠くに行ってしまう…」

五「遠くに行ってるのは一角でしょ…物理的に距離とってんじゃん……」

角「だって犯される…」

五「犯さないから!」


角「…俺が、俺が悪いんだよな…。お前の気持ちとか考えず、しょっちゅう酒飲むの誘ったりするし酔うと絡むし…、きっとそれが知らず知らずの内にストレスに…」

五「やめて!重い感じにしないで!」

角「…悪い。お前に迷惑かけて…」

五「別に、一角を迷惑だと思った事なんて……」

角「で、でもそんな面倒な要素もプレイ的な見地から言えば興奮ポイントに……?実はMだったり…?」

五「待って!嗜好探ろうとしないで!変な勘ぐりもやめてっ!大体俺はMじゃないし!?」

角「だ、だってさっき言ったくらいはもう基本なんだろ?」

五「だから間違いだって!さっきのは忘れて!」

角「MじゃねぇとするとS系とかそっち系に行かざるを得ない……?」

五「っていうか何でちょっと協力的なの!?さっきまで犯される!とか言ってたよね!?」

角「さ、逆らったらひどい目にあう…」

五「そういうことか。いや、しないよ!?」



角「じゃ、じゃあ面と向かって誓うんだな?」

五「何を」

角「『俺は一角を犯したいと思っていないし、ましてや強姦したいと思ったこともない』って」

五「なんなのその宣言!?」

角「言わなきゃ信用できねえもん!ドSで変態趣味の獣とは同じ職場にはいられないだろ!!」

五「ケモノとか言わないでよ!」

角「と、とにかく言ってくれれば、安心できるかもしれないから……」

五「……」

角「や、やっぱり虚偽の申告はできないか?」ビクビク

五「虚偽じゃないから!」

角「いいんだぞ!俺はお前を嘘つきにしたいわけじゃねえんだから!」

五「その感じやめて!」

角「お前にその場限りの嘘をつかせるくらいなら、俺、お前の嗜好と向き合うから!」

五「言う!言えばいいんだよな!だからそんな目で見ないで!」

五「で、な、なんだっけ……『俺は』……」

角「『俺は一角を犯したいと思っていないし』

五「そ、そう。『俺は一角を』……」

角「……ど、どうかしたのか?」ビクビク

五「あ、あのね、一応、一応確認だよ?」

角「な、何だ?」

五「こ、この『犯す』の範囲って……?」

角「!?」

五「い、一応な…?」

角「そ、それはつまり範囲によっては……」

五「だから一応だって!意外と二人の間で食い違ってるかもしれないじゃん!」

角「は、範囲によってはありえるってことか?」

五「だからその確認」

角「そ、そうだよな…。お前の基準はちょっとアレだからな…」

五「アレとか言わないで」


五「えーと、じゃぁちょっとずつ確認してくよ?」

角「あ、ああ。ここでの『犯す』の範囲が広ければ広いほど、その……」

五「……ああ」

角「お前がさっきの宣誓をできなくなる可能性が上がるわけだな」

五「いやまぁ多分ていうか絶対大丈夫だけどな!!」

角「だよな!」

五「えー、じゃあ『犯す』の基準から決めるから……」

角「まずは『キス』!」

五「えッ!?」

角「えッ!?」

五「ストップ!一旦ストップで!」

角「怖い怖い怖い怖い!!」

五「違うって!普通にするじゃん!キスってするでしょ!?男同士でも!」

角「しないしないしない怖い怖い怖い」

五「俺がするかどうかじゃないからね!?一般的にだよ!?一般的な基準として、男同士でキスはセーフだよね!?」

角「アウトだろぉ……」

五「アレだぞ?キスって唇同士の奴だぞ?『下の口同士で』とかそういうんじゃないぞ?そのつもりで俺はOKにしたんだからな?」

角「当たり前だろ…。ていうか今言った方OKにしてたら本当に引くぞ……」


角「なあ、ていうかじゃあ、キスが基準だとあの宣誓アウト?なんだ、よな…?あの、言わなくていいけど…」

五(心底屈辱的……)

角「あー…ていうかもう、はっきり聞くぞ……ど、どこラインにしたらさっきの宣言できるんだ?」


五「…………」

角「…こ、こじろうが決めていいぞ。それを聞いて対処するから」

五「……ああ、……うん」


(五分後)

五「……」

角「……」ドキドキ

五「……一角」

角「ひっ!?」ビクゥッ

五「そ、そこまで怯えなくても!」

角「わ、悪い?驚いただけだから。ごめんなさい犯さないで!」

五「それやめてってば!」

角「……ていうか、これ長考した時点で相当ヤバ……」

五「言う!今すぐ言うから!え、えーと……」

角「言ってくれていいぞ!ドンと!」

五「えーと……」

角「もう驚かねえから!」

五「えー……多分、何をラインにしても、その、無理かな…?」

角「え」

五「あの、だって、したいし……」

角「うわああああああやっぱりガチじゃねぇかぁぁぁぁ!!!」

五「ご、ごめん!!!でもしたいんだよぉぉぉぉ!!」

角「最初ので合ってただろぉぉぉぉ!!最初のリアクションでむしろ正解だったろぉぉぉぉ!!?」

五「ごめん!ホントにごめん!でもさっきの言葉責めとかめっちゃしたい!」

角「それは聞いてないだろおおお!!怖い怖い怖いぃぃぃ!!」

五「う、うるさいな!!犯すよッ!?」

角「め、めっちゃ本性出してるぅぅぅぅ!!!」


角「玩具プレイは?」

五「基本」

角「薬を使うのは?」

五「当然」

角「SMプレイは?」

五「極上」

角「背徳感は?」

五「正義」

角「こわいぃぃぃ!五死郎が怖いぃぃぃ!」

五「う、うるさいな!パンツ口に詰めるよ!?」

角「なんだそれ!?」

五「よくあるんだよ!」

角「よくあるんだ!?」

五「一角のいつも付けてる布で手足縛って動けないまま犯したい!」

角「何だ急に!?」

五「もう我慢しなくていいのかと思ったら願望が出た」

角「怖い!そんなことを内に秘めてたとか怖い!」

五「水中でセックスしたい!いつ溺れるかわかんない緊張感で更に興奮する一角が見たい!」

角「やめろ!まじで怖い!」

五「一角のち○こ縛って射精管理とかしたい!抜かずに何発も中出しして孕むまで犯したいし、中に出してって可愛くオネダリしてくるまで調教したい!!」

角「細かな設定とか怖い!あながちただの妄想とは言い切れないところが死ぬほど怖い!!」



五「…想像したら勃ちそう」

角「落ち着け!五死郎のコジロウも落ち着け!」

五「うなじとか背中とかすぐにバレちゃう場所に噛み跡つけたい」

五「自分から跨って強請るくらいに調教したい」

五「……今日も一緒にお酒呑もうな?」

角「最後のは普通のこと言ってるはずなのに怖い!」




五「そういうことだから…。よろしく」

角「どういうことだぁ!?一体何をよろしくしろと!?」

五「……ちょっと仕事してくる」

角「このタイミングで引き上げられるとより怖い!ていうかホントなにをよろしくする気なんだよ!?」

五「てことで今夜も一緒に呑もうな!」ダッ


角「ええー…。絶対今夜何か仕掛けてくる……」
角「本当にヤダ本当にアイツめっちゃ怖い……」
角「なんであんな本見つけたんだろ……」
角「他の奴等になんて言おう…いや、言えないよな…こんな稀有な悩み……」


おしまい



[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ