Dr. STONE

□トールオークス協会。
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市街地を突き抜けて協会へと急ぐバス。林道に入る頃には土砂降りの雨が降っていた。

「何とかしたい気持ちは分かるが さっきのは 100億%自殺行為だろ」

『ごめん…』

「あー別に責めてるわけじゃねぇ ただ同い年に
死なれたくなかっただけだ」

『あの人を見捨てたくなかった』

「………」

林道を疾走するバス。突如バスの前方にゾンビが現れる。

「つかまれ…!」

警告を出す運転手。バスでゾンビをそのまま引き倒す。しかし ゾンビをタイヤに巻き込んだせいで操縦が不能になってしまう。

バスの車内後方に吹き飛ばされ 他の生存者と一緒に倒れるレオンとヘレナ。

バスが崖のギリギリで停止する。バスの明かりに導かれたのか前方に現れるゾンビの群れ。

「Σ😱」

『千空 窓際にいないで!』

千空のランドセルを引っ張たゾンビの手を払いのけるりさ。

「いや!いやあああ!」

「助けて!死にたくない!」

窓からピーターの恋人や警官を襲うゾンビ。崖の上でバスが揺れる。

「放せ!ちくしょう!」

ゾンビに引っ張られ もがくバスの運転手。

「クソッ…!」

「来ないで!」

迫るゾンビに仰向けのまま応戦するレオンとヘレナ。

「落ちる…!」

大きく揺れるバスに思わず叫ぶヘレナ。

「つかまれ!」

揺れが収まるまで壁に掴まる二人。りさと千空は その二人に支えられていた。

その後もゾンビを倒していく。

そこへ ゾンビに教われ暴走するタンクローリーがバスへと突っ込んでくる。

「つかまれ!」

タンクローリーのライトに反応して叫ぶレオン。タンクローリーが衝突し バスが崖下に押し出される。

落下中のバスの中で 咄嗟にりさ千空ヘレナを庇うように抱きしめるレオン。

「ぐぇっ…!」

割れた窓から外に放り出されるレオン達。地面に落下したレオンは 激痛に胸を押さえる。

バスの中には取り残された運転手。しかし 爆発に巻き込まれて運転手は息絶える。

「せっかく感染を免れたのに。こんな死に方を…」

炎上するバスを見て やりきれない表情のレオン。

「嘆いているヒマはないわ。協会へ急ぎましょう」

バスを背に歩き出すヘレナ。しばしバスを見つめながらレオンも歩き出す。




「君たちは りさに千空というのか 俺はレオン」

「ヘレナよ」

『あなた達に ついていってもいいの?』

「勿論こんな危険な場所に置き去りにしないさ」

「おありがてぇ話だ こっちは藁にもすがる思いをしてっからな」
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