HUNTER×HUNTER

□最強の海賊団と最凶の盗賊団。
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自分達の紹介を詳しく白ひげ海賊団に伝えた りさ。

「息子?なにそれ?りさ、知てるか?」

『さぁ。知らない』

「グラララ 知らねェなら 教えてやらァ!!」

【オヤジ!!!】

途端に 船員(クルー)から反対の声が上がる。

「てめェらは 黙ってろ!!こいつら 野放しに できねェだろうが!!」

グビっと酒を口にする白ひげ。

「オヤジの言う通りだよい。こんなガキを放り出す程 非道になったつもりはねェからな」

「……マルコの言い分も正しいが そもそも こいつら すんなり家族になるのか?」

「は なるわけないね。何故 私達が お前達と 知らない家族なるか?」

「オレらに 何のメリットも ねーだろうが」

「なくても ここにいてもらうし従ってもらうよい」

「何故か?」

「何だと!?」

途端に 殺気が溢れるフェイタン・フィンクス。

いつでも 応戦できるように隊長達にも殺気が立つ。

「幻影旅団(蜘蛛)つったか?お前ら…一緒に来るなら おれ達も必要な情報を探してやる
人手は あった方が この先 楽だぞ?」

「お前ら この海の常識を知ってるのかよい?例え 桁外れの戦闘力を持っていても りさやマチまで 常に危険に さらすのか?」

「そうだ!!お前らが 出ていくのは全然 構わねェが りさちゃんとマチちゃんは ダメだぞ
この娘達はもう おれ達の大事な妹なんだ!!」

「黙りな リーゼント野郎!!誰が 妹だ」

「男勝りのマチちゃんも 超かわいいぜ!!!」

美少女に 目がないサッチは りさとマチに
夢中だ。

「こいつ アホね。マチを可愛い言たよ 目が腐てる証拠ね」

「はァ!? マチちゃんは かわいいだろうが!!」

「オレ達は りさとだけは 離れねーぞ。マチが欲しいなら 置いて 勝手に出ていくぜ!?」

「ふざけるな アタシも りさと離れないよ。あんた達にだけ りさを任せるか」

『……………』

これからの事を考えて 面倒になり頭を抱えたくなる りさ。

「りさ 1人で考えるな…何でも言えばいい。おれ達が 力になってやるよい」

『どうして?私達…いるだけ邪魔でしょ?』

「こいつら 私達の事 信用させて売る気ね。信用できないよ」

「ああ、フェイの言う通りだぜ」

【そんな事するか!!!オヤジをナメんな!!】

船員(クルー)達の敵意と フェイタンの殺意が ぶつかる。

「お前ら。そうか…親の愛を受けず・知らずで 育ったのか」

白ひげの言葉に途端 静寂になり 4人を見る目に哀れみが増す。

「別に 親なんてのは 不要ね。要るものは
盗れば いいだけよ」

「あたし達は 盗賊だ。自分達だけで充分
やっていける!!」

「同情も憐れみも いらねーよ。オレらは
他人なんか 信用しねぇ!!」

『憐れ?家族がいないのは憐れなの? 誰も
好きになれなかったり誰からも好きになってもらえないのは 憐れなの?』

りさは 至極 不思議そうな顔で言った。

それが 白ひげや隊長達…そして 船員(クルー)達の顔を 酷く歪めさせた。

「ゔっ…………やめてくれ!!泣けてくる!!!」

「バカっ!!泣くなっての!!つられるじゃねェ…か!!うぅっ……」

「(どうして!!)こんな…かわいい娘に 親が いねェんだ!!!」

りさから視線を外し 口元に手を当て嗚咽を噛みしめる船員(クルー)達。

「お前らっ!!!いい大人が泣くな!!!みっともねェ!!!」

「そっ…そういう 隊長達だって泣いてるじゃ…っですか!!!」

「バカっ…言うなら ちゃんと言え!!!」

『どうして 泣くの?痛い?』

りさは 何となく この人達は自分の為に涙を流しているのだと感じて 戸惑いを見せた。

【ああ、痛ェ!!!心臓が 痛すぎる!!!】

『……………』

「りさ……。りさは 泣いた事あるかい?」

『ううん ないよ。どうして 泣くのかも
わからない』

「りさ…お前。喜怒哀楽の感情が 欠落してるのか?」

【!】

白ひげですら 目元を手で覆った。

【マルコ隊長ォ!!!やめてくれェ!!!】

「余計な事 聞くな!!!バカ パイナポー!!!」

「そうだ…何て事 聞きやがる!!」

サッチとイゾウは 顔を隠して号泣してる。

「余計な事じゃねェだろうが!!!りさを よく見なきゃ いけねェのが 分かったんだからな!!」

喜び・怒り・楽しみ・そして…哀しみの 4つの感情を マルコは 教えてやろうと思った。

『?』

マルコが りさの頭を撫でる。

【痛ェ!!!心臓が 張り裂けそうだ!!!】

自分が傷ついてフェイタン達が怒った事なら多々ある だが 自分の為に涙を流してくれた者は 誰も いなかった。

【りさ!!!たくさん 愛してやるからな!!!嫌って程 世界一 幸せな女の子にしてやる!!】

「こいつら全員 病気ね。涙腺 崩壊してるよ」

お前は 出てくんなァ!!!】

フェイタンの 白けた態度に 涙も引っ込む
隊長達と船員(クルー)達。

「ちなみに、フェイタンは 怒りっていう感情がない。殺意しかないんだ あんた達 全員 気をつけな」

「怒り=殺意だからな そのうち 死人でるぜ」

「ああ、すぐにね」

「どれだけ 危険度が高い ガキなんだよ…」

マチとフィンクスの言葉に 顔が ひきつる
船員(クルー)達。






「お前らからの見返りは 何も期待しねェよい
おれ達が 勝手にやるんだ…ただ ここにいて 危害を加えなければ それでいい」

「どうせ ここを出ても 行く宛なんかねェんだろう?だったら ここにいて おれ達を利用しろ りさ」

イゾウは 説得するなら りさだと見抜いた。4人の中で一番 幼い少女だが 彼女を追って ここまで来た 3人だからだ。

「何の知識もない お前らが海に出て 生きていける程 この海は 優しくねェぞ!?」

「だたら お前を連れてくね」

「残念。おれは 航海士じゃねェ!!りさ よく考えろ。今の お前達に必要なのは 情報と
衣食住だ。ここなら その両方を無償で提供してやれるんだから 離れるな」

りさの頭に 手を置いて 優しく説き伏せる
イゾウ。
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