NARUTO
□うずまきさんちのナルトくん 05
1ページ/2ページ
*sideサスケ
ぽかぽかとした暖かい日は睡魔を助長させるのか欠伸を噛み殺しながら窓の外を見ていた。
隣のウスラトンカチに至っては机にうつ伏せになりそれを隠す気もないようだ。
いつのころか、――たしか同じクラスの女の親戚の家に泊まりに行ったころからだろう――俺の反対側のナルトの隣には春野サクラが座るようになっていた。
理由は、まあ、想像に難くない。
きっとそういうことなのだろう。
「みんなー、今日は特別講師の先生を紹介するぞ。」
担任のイルカの声が聞こえ教壇の上を見て思わず、
「あ。」
と声が漏れた。
そこには――――
「―――あのコピー忍者で有名なはたけカカシ先生だ。今は四代目火影様の付人をなさっている。」
ナルトの親父の付人が立っていた。
ダンッ
音のした方向を見ると、ナルトが大きく目を見開いて立ち上がっていた。
起きてたのか。
「どうした?ナルト」
「へ?あ、いや…………その、あの、えーと…」
「?」
「じ、上司の方は……?」
「一緒に来てるよ。」
おっかなびっくり訊ねたナルトにカカシが苦笑しながら言うのと同時に、ナルトは素早い動きで窓から飛び降りていた。
「こらナルトぉおお!!!」
突然の脱走にイルカが我を取り戻して叫ぶころにはもうすでにナルトの影は豆粒大だった。
が、それが町に消える前に不自然な残像を残し居なくなったかと思えば、白い衣をはためかせ教壇に降り立つ者がいた。
金色の髪に蒼眼。
その片腕には先程脱走したナルトが屍のように抱えられていた。
その人物は呆れ返る俺やカカシの視線を気にすることなくニコリと笑って、
「はじめまして。木の葉隠れ四代目火影、波風ミナトです。」
と言った。
。