短編
□夕暮れと帰り道
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いつもの学校からの帰り道。
もちろん僕は千鶴ちゃんと帰宅中。
「はい、千鶴ちゃん」
そういっていつものように左手を差し出すと、彼女は少し頬を赤く染めて小さな手を重ねてくれる
付き合いだしてから2ヶ月。
毎日のように手をついないで帰っているのに
いまだに恥ずかしがる千鶴ちゃん
そろそろ慣れてくれてもいいのにと思うだけど、こういう反応も悪くない
でもこの先に進もうとしたら彼女はどうなっちゃうんだろう?
そりゃ僕だって健全な男子高生だ。
好きな子にもっと触れたいって思うし、
色んな顔を見てみたい
って、こんな事千鶴ちゃんは全然考えてないのかもしれないけど…
手をつなぐだけでここまで赤くなっちゃうんだから、この先はオーバーヒートして倒れちゃうかも…
想像したら僕の心の中の悪戯心が疼いてくる。