BLEACH夢(long)

□君を守る一閃1
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BLEACH 長編

(…おぉ。部屋じゃない。空が見えてる…。)

 私は、空を見ていた。真っ青で、きれいな青空。起き上がってみたら。

『おぉ!?服が…、って状況飲めんわ、花蓮、どこにおんの、返事!』
《騒がずとも、お前の背後におるわ。》
『気配消さんといてよ!私、この世界の事まだ何にもわかんないだから!』

 花蓮は苦笑い。ってか、苦笑いしないでよ;

《では、ここでのお前の立場というか…、能力を教えておこう。ここではお前は、滅却師(クインシー)だ。そのブレスレット、無くすではないぞ。》
『あい。』
《で、お前の住むアパートの住所と、適当に着替えもあるし、あ、空座第一高校には奨学金で行くことになっている。で、今は5月で…》
『ちょお待って!一気に説明されてもわからん!』
《何じゃ、それくらい覚えんか。》
『あほか!私は聖徳太子様じゃないの!何?これが、私の住処で、適当な着替えと?で、って待って!この白衣みたいなの何!?』

 白衣…、と言うか、何だろ、これは?

《貴様、それでもBLEACHを愛しておったのか?;滅却師の制服じゃ。石田雨竜もよく着ておったろうが。》
『あ、私も着るのね、この服;』
《何じゃ、嫌なのか。》
『嫌やないけど;似合わんと思われる。』
《案ずるな、似合うように設計させた。》
『あ、そう…。あぁ、で?今は、何月って言った?』
《5月。ちょうど、黒崎一護が死神の力を朽木ルキアから奪い取った頃合いだ。で、明日、朽木ルキアは空座第一高校に転入する。》
『あ、そういうとこから私は乱入するわけね。』
《お前も、明日から学校が始まる。教科書もすでに入手済み、入学手続きも完了している。制服は重たいんで、お前のアパートに置いておいた。》
『なんで私服と、滅却師制服を手渡しで、制服は置いてきてるんだよ!?しかも、朽木さんと同時期に転入!?』

 一人で頭抱え込んでわーわーやってる私をしり目に、花蓮はがさごそと小さな箱を取り出した。

《まぁ落ち着くがよい。これを見ろ。》
『あい?…何これ。』
《滅却師が使う、【滅却師十字(クインシークロス)】だ。女の子仕様で、可愛らしくしておいだぞ☆》
『☆だすな、☆を;女の子仕様、って…。ピンク?うん、可愛い!』
《では、使い方を教えよう。手首につけろ。》

 私は花蓮に言われたようにする。このままつけてたら、普通のアクセサリーだ。

《そして、霊子を集めるために、ブレスレットに全神経を集中させよ。》
『え、霊子ってどう集めるのよ;』
《とにかく全神経を集中させろ。そうすれば、自ずと霊子は集まる。》

 集中、集中…!!私は、生前以上にないくらい、全神経を集中させた。すると…。

『わ!弓出てきた!しかも…、ピンク;』
《ブレスレットの色に合わせたのだ。で、弓をゆっくりと引け。》
『ゆっくり…。』

 ゆっくり、目いっぱい引くと、矢を打つ状態になった。

《あとはそのまま、標的に向かって手を離せ。》

 狙って…、じゃあ、あの木を狙おう。集中、集中…!
 私は、狙いを定めて手を離した。すると、矢は一直線に狙った木にめがけて飛んでいく。見事、命中した。

(…ほう。霊力も人並み以上、だ。経験を積み重ねていけば、それなりの戦力になるだろう。今のままでも十分戦力になりえる…。)
『結構反動くるね;右手がびりびりしてる。』
《それは経験を積んで行け。修行をしていかねば、お前のその力も衰える。虚との戦いにも、なるべく応戦しに行った方がいいだろう。この世界に来たからには、命の危険も覚悟しながら生活するといい。》
『…了解。新鮮やな。命の心配までしながら生活していかんといけやん世界って。面白そうやん?』
《ふっ。そのくらいの意気込みでなければ、生き残れないだろう。頑張るんだな。では、私はこれで失礼する。…頑張って生きろ、彩萌。》

 花蓮はすっと消えて行った。…消えて行った?

『って、ちょっと待って!私、この住所わからんのやけど!?』

 私の声は、虚しく空へ消えて行った…。

【その頃の花蓮】
(あ、彩萌にアパートへの案内するのを忘れておったな…。ま、よいか♪)
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