BLEACH夢(long)
□君を守る一閃5
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BLEACH長編
雨竜君に怪我を手当てしてもらった次の日、私は何事もなかったかのように学校へ行った。雨竜君はまだ私の怪我を心配してくれてたけど、大丈夫だって何回もなだめて、落ち着いてもらった。今は、4限目の授業中…、って、もうあと数分で終わるね。少しすると、チャイムが鳴り、お昼ご飯になった。
「いやっほーい!おっべんとだー!!!」
…めっちゃ喜んでますよ、織姫さん。そんなに嬉しいか?;確かに、一息つけるのはこの時間だけども。まぁ、そういう意味では、私もお弁当の時間は嬉しい。
「まーた、この子は!お昼くらいで、そんなにはしゃがない!」
「何言ってんの、たつきちゃん!健全な女子高生たるもの、学校にはおべんと食べに来てるようなものですぞ!?」
『な、何だろう、あのポーズ…。』
「彩萌、気にしない方がいいよ。織姫、わかったから、早くこっち座んな。彩萌も、一緒に食べない?」
『うん、食べる!』
織姫ちゃん、たつきちゃん、私が席に着く。
「たつきちゃん、今日のおべんと何?あたしは、食パンとあんこ!」
「よしよし、残念ながら私は普通のお弁当よ。」
『私もふつう。ていうか、パン一斤…?;全部、食べるの…?』
「そう!こーやってね、自家製あんぱんにするの!」
「おーし、よくできた、えらいぞ、織姫!」
何か、織姫ちゃんの扱いに慣れてるな、たつきちゃん…。私も、そろそろ慣れないと;食べ始めて少ししてから、千鶴ちゃんが来た。
「ヒーメっ!一緒におべんとたーべよっ!」
「うん!いいよ!」
千鶴ちゃんは、織姫ちゃんの食事の仕方を見て、…赤面していた。なぜ、そこで赤面する…。
「かっ、かわいい!食パン一斤丸かじりしながら、ほっぺに食べかすつけて微笑むなんて…!常人にはまねできない可愛さ!さっすが、あたしの惚れた女!」
たつきちゃんが、突き飛ばされてますが、千鶴さん…;いい意味かどうかわからんけど、相変わらず一途でいらっしゃる…;
『大丈夫?たつきちゃん;』
「…日常茶飯事だし、もう慣れた。」
「色んな意味で、た・べ・ちゃ・い・た・い。」
「こらあ、千鶴!やめんか、昼間っから!」
『こ、言葉を選ぼう?』
「あんたは大人しく、女テニの部室で弁当でも食ってりゃいいんでしょ!織姫をそっちの道に誘惑すんのやめなよね!」
「うるさいなぁ、あんたにゃ関係ないでしょ!」
『し、しかし、さっきの発言はどうかと…;』
「・・・・・・。」
な、何でしょ;千鶴さんが、こっちを、じっと見てるんですが…;
「…前から思ってたんだけど。」
『は、はい?』
わ、悪いこと言ったかな;…いや、間違ってないはずだ、鈴原彩萌。私は、間違ってない;でも、気に障ったかとちょっと良心の呵責が傷つき始めた瞬間、衝撃的な一言が返ってきた。
「あんたの毎回の、そのおずおずとしながら、控えめに発言するその姿…、織姫にも劣らない可愛さだわ!織姫と一緒に、彩萌も…!」
「いい加減に懲りろっ!!;」
…良心の呵責を傷つけた自分に、傷ついた;
「あーもう、あんたは美人だけど性格が男っぽすぎるから、キョーミないのよね、私。」
「誰も、織姫や彩萌の代わりにあたしにキョーミを持てなんて言っとらんわ!」
「あぁ…、もったいないわぁ…。ほんと、もう少し女の子っぽかったら、監禁してじわじわと女の悦びに目覚めさせるっていう手もあったのに…!」
たつきちゃんの背筋に、ドライアイスが大量に通っております。私の体温も、徐々に下がりつつあった。織姫ちゃんは…、全く気にしてないようね;と思った瞬間。突然、真剣な表情で立ち上がった。全員が目を丸くしている。
「え、何々!?」
「どうしたの、織姫!?」
何も言わずに、窓に向かっていく織姫さん。って、ちょっとちょっと!
「あぁっ!こらこら、パンツ見えるよっ!」
『い、いやいや、それ以前の問題!危ないから、それ以上身を乗り出さないで、織姫ちゃんっ!一体何が…。』
「黒崎君のにおいがした!」
匂い、って;犬か、あなたは;
「した!って何言ってんの、犬じゃあるまいし!第一、ここ3階よ!?匂いがしたとしても、こんなところから一護が入ってくるわけな…」
たつきちゃんが言い切る前に、衝撃的な光景が広がっていた。…黒崎君が、浮いている?
「ここ、1年3組であってるよな?」