05/26の日記

13:18
ジロ岳:癒し系自由男子
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「ガック〜ン」
「ジロー?」


昼休み。
屋上で昼飯を食っていた俺ら。
いつもの如く跡部と樺地以外のメンバーで。
相変わらず居眠りを通り越した睡眠をかますジローはそこらへんで寝ていた訳だが、さすがに昼だ。
腹でも空かしたのかようやく目を覚ました。
侑士や亮が軽く言葉を掛けてもジローは眠たそうに瞼を擦るだけ。
ああ、まだ目覚めてない顔だな。

「ガックン、お腹空いた…」
「寝過ぎなんだよ、馬鹿」
「ご飯…」
「買ってこいよ」
「…樺地〜」
「いねえよ!跡部かよ!」
「ポッキー食べたい。ご飯食べたい。…ガック〜ン」
「ああもう、起きたら起きたでうるせえな!」

すりすりと猫みたいに擦り寄ってくるジロー。
眠気特有の甘ったるい声で名前を呼んだと思えば、ぎゅっと抱きついてぶつぶつ言っている。
あれ食いたいこれ食いたいって言えば跡部みたいに何でも出てくると思うなよ。

「おいジ…」
「じゃあ膝枕〜」
「はぁ!?」

くるんと体勢を変えて、膝の上にはジローの頭。
見下ろせばニコニコと満面の笑み。
これは大体目覚めてる時の表情だ。
呆然とする俺に対してこいつはこうだし、侑士と亮を見ればさして気にもならないという視線を返された。
くそくそ、止めろよな!

「ねえ岳人」
「あ?」
「好き」
「あーはいはい、わかっ………!?」
「好きだよ」

そう言って、にこりと笑ったジローは再びおやすみと言わない内に寝てしまった。
こいつはいつも、大事なことをさらっというから聞き逃すパターンが多いんだけど今日もそうだった。

太陽の陽射しを受けてキラキラ光るジローの髪に触れる、ふわふわしていてなんだかジローの人格に似ていた。






「ったく、…仕方ねえ」




恐らく午後の授業は無理だな、そんな事を思いながら柔らかい温もりに微かな癒しを感じる岳人だった。















「…ジローはほんまに無意識なんか」
「諦めろ、忍足」




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