06/07の日記

18:59
謙→岳:好きになった子は従兄弟のパートナーやった
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「アカン、俺もう無理や」


忍足謙也15歳、早くもお先真っ暗や。


「謙也ー?どないしたんや元気ないで!」
「構うやないで金ちゃん、いつものヘタレ病や」
「なんやと白石!」
「まぁ、いつでも相談ば聞いちょるけん」
「うぅ…千歳はほんまにええ奴やなぁ…!」

「先輩ら朝からうるさいっすわ」


優雅な朝…何処が優雅やねん。
今日は珍しく四天宝寺のメンバーと一緒に朝食や。
俺の気も知らんと、千歳以外はヘタレやアホやとケラケラ笑いよる。
アホはお前らや、笑い事ちゃうわ!
せやけどこいつらの笑顔を見とると気分が楽になってくねん。
仲間って大事やんなぁ。

そないなこと思うとったら、反対側のテーブルのがえらい騒ぎようやった。


「ぎゃはは!跡部バッカじゃねーの!」
「うるせーぞおかっぱ!おい眼鏡、テメェ岳人をどうにかしやがれ」
「眼鏡て…それが人に物を頼む態度かいな」
「お前のパートナーだろうが。アーン?」
「岳人、あんなアホ放って落ち着き」
「だってよー」
「ええから、仕掛けたんは岳人やろ」
「…ちぇ」
「ったく、跡部もうるせーんだよ。な、長太郎!」
「そ、そうですね…宍戸さん」
「…アーン?」

あの氷帝も珍しく一緒に朝食しとる。
なんや跡部まで騒ぐ程や、こういうの見とるとあいつも中学生らしく映るな。

話題の中心にいる赤髪のおかっぱは
隣に座る侑士に文句を言い続けとる。
満更でもない従兄弟の姿に、俺はまた深い底に沈んでくようやった。


最近気付いた。
同じ負け組を経て、向日をずっと見とる自分に。
せやかて男同士な上に従兄弟のダブルスパートナーやぞ。
何べんも悩みに悩んで、でも結局は好きっちゅー所へたどり着いた。
やけど俺は、自覚した所から何も出来んでいる。
一歩も動けん。怖いんやろか。
渋る俺を余所に、財前や千歳が食事を終えて次々とテーブルを離れてく。

「謙也、今のお前は正直見てられん」
「…散々笑うとった奴が何言うてんねん」

テーブルには白石だけが居る。
せやなぁ…と同意するも、俺を見る目は優しいもんやった。

「俺が知っとるスピードスターはグチグチ悩まんと突き抜けるような奴やで、謙也。それに…ヘタレヘタレ言うてもそないにヘタレでもないっちゅー話や」
「白石…」

まあ頑張りや、去り際に手を振る白石。
なんやかんやで励ましてくれたり、白石はええ奴や。

「そないにハードル上げられたら、行くしかないやろ」



忍足謙也15歳、スピードスターの名にかけて
いっちょ華麗に走り切ったるわ!

























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あれ、あれ、、謙岳になってない;
なんやかんやで励ます白石部長を書きたかったのです。
そして謙也の口癖を真似て欲しかったのです。

この後、侑士vs謙也になります
続編書きたいな^^



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