06/04の日記
00:02
忍岳+謙也:隠し事は無しっちゅー話や
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なぁなぁ、ちょお聞いてくれへん?
侑士覚えとるやろ、俺ん従兄弟の。
せや、あの無愛想な侑士や。
なんと彼女が出来たらしいで。
え?驚くことあらへん?
ヘタレ言うなや!俺かて本気になれば彼女くらい出来んで!!
…ってちゃうわ!ええから続き言うで。
そいつと今、同じ合宿所に居んねん。
部屋も同じでなんの嫌がらせっちゅー話や。
でな、勝ち負けトーナメントをしたんやけど、パートナーと戦うハメんなって侑士の奴勝ったんや。
せやけど勝ったからにはパートナーと別れなあかんねん、負け組は帰る決まりやからな。
パートナーの前じゃ強がってても、侑士の奴相当へこんどった。
ほんまに仲良えんやなーって思てな。
いや、東京行ってめっさええ奴らと出会えた思たら嬉しいやんけ。
は?オカン言うなや従兄弟やってん。
せやけど最近、ごっつ明るなってな。
いきなり彼女が居るって言って来たんや。
まあ、パートナーもなんやかんやで戻っとったからな。
それもあるかも知らんけど。
俺らは従兄弟やから、お互い隠し事は無しって決めとった。
なのに侑士の奴、見事に約束破りよって…!
部屋戻ったら彼女の写真でも見せて貰うわ。
どないなもんかまた電話で知らせんで、ほなな。
ピッ
「はー。さて、戻るか」
地元の友達との電話は貴重なもんや。
いくら白石達と居っても毎日トレーニング、正直それだけやつまらん。
息抜きも必要っちゅー事や。
今日は昔から仲良うしとったダチと侑士の話になってん。
そろそろ彼女の顔も見たかったとこや、今日こそ洗いざらい吐かしたる!
一目散に部屋を目指した。
浪速のスピードスターの速さを舐めたらあかんで。
部屋の前まで来ると中から声が聞こえる。
なんや?侑士の声と…ようわからん。
聞いたことあるような気もするけどな。
誰か居ることは確かや。
ガタン、ドサッ…と物音まで聞こえる。
まあ、居るならええか。
此処は俺の部屋でもあるしな。
「侑士ー!今日こそ彼女の顔見せてもら……」
「だから盛んじゃねえよ!」
「ええやんか、少しなら。誰も居らんし…」
「…う…?………はぁ!?」
「げっ、忍足…お前早く退けろっつの!」
「…謙也」
異様な光景が広がっとる。
侑士が、パートナーである向日を押し倒すかのような態勢でいる。
ちゅーか、押し倒しとんのちゃう?
伊達眼鏡までしっかり外しよって、冗談とは取れん姿や。
向日はかっとなって侑士から逃れる。
焦り半分といったとこか?
そないな反応されたら、俺の中にある疑問が確実に確信へ向かってまうんやけど。
「おまっ…お前パートナーに何してんねん!?」
「まだ何もしとらんわ」
「はぁ!?さらっとなに言うてんねん!」
侑士は慌てることなく答えると起き上がった。
こいつのこういうすかしたとこが俺は昔から苦手やねん。
「嫌な予感がするわ…」
「…その予感、多分当たってる」
向日がボソッと呟きよった。
なんでそんな冷静なん?肝座り過ぎやろ。
「ええよ岳人、俺が言う。せっかくやし…謙也に紹介したるわ」
「お、おん…」
「これが俺の彼女、岳人や」
「そ、そそそそうか…」
「そうや。黙っとって悪かったな」
「き、きき気にせんとき!おおおお俺と侑士のなな仲やないかぁ…!」
「せやなぁ」
…ってオイ!!!
こないな時はどんな反応が正解や!?
めっちゃ動揺してしもた。
それまで黙っとった向日が「はぁ?俺が彼女かよ?ふざけんな!」とキレ出しとる。
いやいやいや、向日突っ込むとこちゃうやろ!
東京もんはこれやからあかんねん。
それよりも、ダチに何て言うたらええんや。
侑士の相手が男やったなんて死んでも言えん。
それでも、向日と居る時の侑士の姿は楽しそうや。
大阪に居った時と比べて表情は乏しく感じたんやけど、向日といる時の侑士は大阪に居った時より幸せそうや。
ほならもうそれでええ。
とりあえず、詳しい事情は後でみっちり聞いたるわ。
ええか侑士、もう一度言うで。
俺ら二人、隠し事は無しっちゅー話や。
これからは何でも言いや、ええな?
それと、良かったやん。
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飛ばしてしまってすみません!
言い訳しません、飛ばした分頑張ります!
謙也に関係がバレる忍岳、妄想100%でお送りしました(笑)
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